Press Release

5G時代における固定回線、スマートホームの促進に期待

CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本浩二、略称:J.D. パワー)は、2020年固定ブロードバンド回線サービス顧客満足度調査SMの結果を発表した。

 

約8割がスマホ・タブレットで接続、一方でテレビ等家庭内機器との接続利用も増加

近年、携帯電話の料金節約やデータオフロード用途で固定ブロードバンド回線を利用する傾向が進んでいる。本調査でも、自宅で固定インターネット回線を契約している理由について、「データ通信量を気にせずスマートフォンで快適にインターネットを使いたいから」「スマートフォンのデータ通信量や料金の節約のため」といった回答が最も多く挙がっている。また利用状況をみると、ここ数年固定インターネット回線をスマートデバイス(スマートフォン/タブレット)で利用しているユーザーは増加傾向にあり、本調査での割合は約8割にまで達している。

しかしその一方で、「スマートフォン以外の端末でインターネットを使うため」「自宅のテレビや家電製品をインターネットにつなげるため」といった、スマートフォン以外の端末でインターネット接続を行うことを契約理由に挙げるユーザーも半数近くいる。利用状況からも、テレビをはじめ、ゲーム機や家電、AIスピーカーといった、パソコンやスマートデバイス以外の機器を固定回線に接続しているユーザーが年々増加している傾向が見られる。携帯電話の5G(次世代移動通信)サービスではデータ通信量の無制限プランの普及も見込まれているが、固定インターネット回線サービスの需要は今後も続くと考えられる。

また、このような状況下においては、近年、固定回線サービス事業者が取り組みを拡大している「スマートホームサービス」*1の重要性もより高まっていくであろう。スマートホームサービス利用者は回線サービスに対する満足度が極めて高く、継続意向も高い。しかし、スマートホームサービスの認知率は約4割、利用率はわずか数%にとどまっており、普及の道のりはまだ遠いと言える。事業者各社はその魅力や利便性を顧客にわかりやすく伝え、普及推進を図っていくことも固定回線サービスのロイヤルティ形成において今後重要となろう。

*1 家庭内の電化製品(エアコン、テレビ、照明、セキュリティカメラ)等をネットワークにつなぎ、様々な端末で家の内外から操作・管理できるサービス

 

J.D. パワー 2020年 固定ブロードバンド回線サービス顧客満足度No.1を発表

本調査での全国9エリアにおける総合満足度第一位は次のとおりとなった。

 <北海道エリア>ドコモ光(564ポイント)

  ランキング対象5サービス中、2年連続の総合満足度第一位。

  「各種提供サービス」ファクターで最高評価。

 <東北エリア>auひかり(544ポイント)

  ランキング対象4サービス中、総合満足度第一位。

  「通信品質」ファクターで最高評価。

 <関東エリア>(甲信越含む)NURO光(631ポイント)

  ランキング対象7サービス中、4年連続の総合満足度第一位。

  「通信品質」「各種費用」「各種提供サービス」の3ファクターで最高評価。

 <東海エリア>コミュファ光(566ポイント)

  ランキング対象7サービス中、4年連続の総合満足度第一位。

  「通信品質」「各種提供サービス」の2ファクターで最高評価。

 <関西エリア>(北陸含む)KCN(604ポイント)

  ランキング対象8サービス中、2年連続の総合満足度第一位。

  「各種費用」「各種提供サービス」「サポート」の3ファクターで最高評価。

 <中国エリア>メガ・エッグ 光ネット(576ポイント)

  ランキング対象5サービス中、4年連続の総合満足度第一位。

  「通信品質」「各種費用」「各種提供サービス」「サポート」の全ファクターで最高評価。

 <四国エリア>ピカラ光ねっと(613ポイント)

  ランキング対象5サービス中、4年連続の総合満足度第一位。

  「通信品質」「各種費用」「各種提供サービス」「サポート」の全ファクターで最高評価。

 <九州エリア>BBIQ光インターネット(612ポイント)

 ランキング対象6サービス中、4年連続の総合満足度第一位。

 「通信品質」「各種費用」「各種提供サービス」の3ファクターで最高評価。

 <沖縄エリア>auひかり ちゅら(594ポイント)

 ランキング対象4サービス中、3年連続の総合満足度第一位。

 「通信品質」「各種費用」「各種提供サービス」の3ファクターで最高評価。

 

 

《 J.D. パワー 2020年固定ブロードバンド回線サービス顧客満足度調査SM概要 》

年に一回、固定ブロードバンド回線サービスを家庭で利用しているユーザーを対象に、固定ブロードバンド回線サービスの利用状況や各種経験、満足度を聴取し明らかにする調査。今年で7回目の実施となる。

■実施期間:2019年12月             ■調査方法:インターネット調査

■調査対象:固定ブロードバンド回線サービス(FTTHもしくはCATV)を家庭で利用する全国9地域*2の20~74歳男女(世帯内の固定インターネット回線選定関与者)           

■回答者数:13,630人

*2 北海道/東北/関東(甲信越含む)/東海/関西(北陸含む)/中国/四国/九州/沖縄

総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。顧客満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度が大きい順に、「通信品質」(36%)、「各種提供サービス*3」(31%)、「各種費用」(27%)、「サポート」(6%)となっている(カッコ内は影響度)。

*3 固定インターネット回線事業者が提供している各種サービス。利用実績に応じたポイントサービス/プログラム、インターネット回線を利用した固定電話サービス、テレビ・映像サービス、セキュリティサービスなど。

2020JapanWirelineChart1_Hokkaido
2020JapanWirelineChart2_Tohoku
2020JapanWirelineChart3_Kanto
2020JapanWirelineChart4_Tokai
2020JapanWirelineChart5_Kansai
2020JapanWirelineChart6_Chugoku
2020JapanWirelineChart7_Shikoku
2020JapanWirelineChart8_Kyushu
2020JapanWirelineChart9_Okinawa