Press Release

2024年日本中古車セールス顧客満足度(UVSSI)調査

2009年以来の中古車販売に関する調査を実施

CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本浩二、略称:J.D. パワー)は、J.D. パワー 2024年日本中古車セールス顧客満足度(Japan Used Vehicle Sales Satisfaction Index、略称UVSSI)調査SMの調査結果を発表した。

 

本調査は、過去1年以内(2023年4月~2024年3月)に購入した中古車について、販売店での顧客体験や消費者の購買行動などを幅広く聴取している。J.D. パワーでは2009年以来の国内での中古車に関する調査で、メーカー系正規ディーラー、または独立系中古車販売店での購入を対象としている。

 

2024年のスコアの概要は下記の通り:

  • 総合満足度の調査平均スコアは678ポイント(1,000ポイント満点)となった。
  • ファクター別の調査平均スコアでは、「店舗施設・サポート」、「契約手続き」、「納車」がいずれも680ポイント、「商談」が676ポイントとなった。
  • 新車購入者を対象とした2024年日本自動車セールス顧客満足度調査*(2024年8月発表)の総合満足度の調査平均スコアは720ポイントであり、中古車購入者の満足度は大きく下回る結果となった。

 

2024年調査の主なポイントは下記の通り:

 

中古車購入、インターネットでの情報収集後に来店が主流

中古車は2台として同じ車はなく、それぞれ車の状態は異なり、それに応じた価格で販売されている。中古車の購入を検討する際は、自身に最適な一台を見つける楽しみがある反面、探すことの難しさもあると言えよう。そのため、自動車メーカーや販売店はウェブサイトなどを通じて、車の仕様や状態、在庫などの情報提供を積極的に行っている。また、異なる自動車メーカーや販売店の車を1つのウェブサイト内で探せる中古車検索サイトも人気である。

しかし本調査によると、購入した販売店へ来店した顧客の割合は92%と、大多数が販売店での顧客対応を経験していることがわかった。また、実際に購入した車を来店前から検討していた顧客は70%を占めた。事前にインターネットを活用した情報収集は幅広く行われており、その情報を基に店舗で購入を決定している顧客が多いことがうかがえる。

 

商談時のセールス担当者の説明内容、満足度に強く影響

販売店では様々な顧客対応活動が行われているが、中でも商談におけるセールス担当者の説明に関して注目すべき傾向がみられた。商談における満足度との関係をみると、セールス担当者が「例え話や実例などを交えて具体的に説明していた」を“そう思う”と回答した場合の評価は838ポイントとなり、平均の676ポイントを顕著に上回った。同様に、「最新技術/機能についての詳しい説明があった」(837ポイント)、「販売店の特色・強みについて説明があった」(830ポイント)、「購入したモデルやグレードの特徴について説明があった」(829ポイント)など、いずれも平均を150ポイント以上上回り、満足度への影響が非常に大きいことがわかった。

但し、“そう思う”と回答した割合は、「購入したモデルやグレードの特徴について説明があった」で20%、「例え話や実例などを交えて具体的に説明していた」、「最新技術/機能についての詳しい説明があった」、「販売店の特色・強みについて説明があった」はいずれも16%と2割以下だった。セールス担当者の説明で最も高かったのは、「車の状態についての詳しい説明があった」の28%であり、年式や走行距離、汚れや傷といった基本情報の説明にとどまっていることが多い実態を表している。

 

高い顧客満足、ロイヤルティの向上に貢献

今回の中古車の購入において、車の買い替え・買い増しとして同じ販売店で購入したリピート率は23%であった。独立系中古車販売店で11%、メーカー系正規ディーラーで28%と、特に独立系中古車販売店のリピート率は低い。2024年日本自動車セールス顧客満足度調査での販売店リピート率の47%*に比べると、中古車販売のリピート率は大きく下回っている。

満足度と購入意向の関係をみると、「次回も同じ購入店で車を購入したい」という質問に、“そう思う”、“まあそう思う”と回答した割合の合計は、満足度が低い500ポイント未満の顧客では41%だが、満足度が高い800ポイント以上の顧客では96%に達しており、両者の間には大きな差が認められた。

中古車販売の市場はインターネットでの検索が広く普及しているが、まだオンラインで購入まで完結するような環境ではなく、依然として来店型のビジネスが主流である。来店した顧客に対する質の高い説明は、高い顧客満足を提供するための重要な要素のひとつであることがわかった。中古車ビジネスの拡大に向けて、顧客満足向上への改善の余地は大きく、各販売店での今後の活動の強化に期待したい。

*データ引用:J.D. パワー2024年日本自動車セールス顧客満足度(SSI)調査SM
https://japan.jdpower.com/ja/press-releases/2024_Japan_Sales_Satisfaction_Index_Study
日本自動車セールス顧客満足度調査の評価対象は、メーカー系正規ディーラーのみ

 

《 J.D. パワー 2024年日本中古車セールス顧客満足度(UVSSI)調査SM概要 》

中古車購入後2~13ヶ月が経過した国産および輸入車ブランドの乗用車保有者を対象に、乗用車を中古車で購入した際のメーカー系正規ディーラー、または独立系中古車販売店の対応に関する満足度を聴取し明らかにする調査。

■実施期間:2024年7月~8月 
■調査方法:インターネット
■調査対象:メーカー系正規ディーラー、または独立系中古車販売店から購入後、2~13ヶ月経過したユーザー(18歳以上)
■調査回答者数:3,900人

総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。顧客満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度が大きい順に「商談」(27%)、「納車」(26%)、「店舗施設・サポート」(25%)、「契約手続き」(22%)となっている(カッコ内は影響度)。

 

*J.D. パワーが調査結果を公表する全ての調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。

 

【ご注意】本紙は報道用資料です。弊社の許可なく本資料に掲載されている情報や結果を広告や販促活動に転用する

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J.D. パワーについて:
米国に本社を置くJ.D. パワーは自動車に関するデータと分析の国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。自動車業界及び一部の関連企業に、業界インテリジェンスや消費者インサイト、アドバイザリー、ソリューションを提供しています。
独自の広範なデータセットとソフトウェア機能を高度な分析および人工知能ツールと組み合わせて活用し、クライアントのビジネスパフォーマンスの最適化を支援しています。
J.D. パワーは 1968 年に設立され、北米、ヨーロッパ、アジア太平洋にオフィスを構えています。
事業内容の詳細については、https://japan.jdpower.com/jaをご覧ください。

 

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