CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本浩二、略称:J.D. パワー)は、J.D. パワー 2020年IT機器保守サービス顧客満足度調査SM<サーバー機編>の結果を発表した。
IT管理者の運用負担軽減へのニーズ、約半数の企業が挙げる
近年、システムの保守・運用における課題として「保守費用の削減」を挙げる企業が少なくないが、本年の調査でも、そのような企業が全体の半数近く(48%)にのぼった。
また、「システム管理者の運用負担軽減」についても半数近く(46%)の企業が今後の課題として挙げており、従業員数1,000人以上の大企業では半数を超え、100人未満の中小企業でも4割強となった。IT人材不足に加え、ニューノーマルの環境変化への対応にも追われる中、システム管理者の負荷軽減は喫緊の課題となっているといえよう。
実際に契約しているサーバー保守の内容をみると、「リモート監視」「ヘルプデスクサービス」「運用代行サービス」といったサーバーの運用負荷軽減につながるようなサービスも契約している企業はまだ全体の3割と少ないが、このような企業の総合満足度は非常に高く、ハードウェア保守関連のサービスのみを契約している企業よりも約50ポイント上回っている。また、同じ保守サービス事業者での契約継続意向も高い傾向が見られ、保守サービス事業者を非常に高く評価していることがみてとれる。
システム保守・運用における顧客の課題意識が運用効率化や管理負荷低減に向かう中、顧客ニーズに合致したサービス提供の拡充が今後も期待される。
J.D. パワー 2020年IT機器保守サービス顧客満足度<サーバー機編>No.1を発表
総合満足度ランキングは下記の通り。
第1位:リコージャパン(637ポイント)
6年連続の総合満足度第1位。「復旧作業」「平時の対応」「コスト」の3ファクターで最高評価。
第2位:大塚商会(613ポイント)
「サービスメニュー」ファクターで最高評価。
第3位:NECフィールディング(582ポイント)
《 J.D. パワー 2020年IT機器保守サービス顧客満足度調査SM<サーバー機編>概要 》
年に一回、全国の企業を対象にサーバー機(メインフレーム・オフコン含む)の保守サービスの利用状況や各種経験、満足度を聴取し明らかにする調査。今年で13回目の実施となる。
■実施期間:2020年8月下旬~9月下旬 ■調査方法:郵送調査
■調査対象:サーバーの保守契約をしている全国の従業員数50名以上の企業
■調査回答社数:2,030社から2,459件 ※1回答企業から最大2社の評価を聴取
総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの 評価を基に 1,000 ポイント満点で総合満足度スコアを算出。顧客満足度を構成するファクターは、総合満足 度に対する影響度が大きい順に、「平時の対応」(37%)、「サービスメニュー」(27%)、「コスト」(21%)、「復旧作業」(10%)「障害受付対応」(5%)となっている(カッコ内は影響度)。