Press Release

~電気自動車の燃費評価、初めて業界平均を上回る~

CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本浩二、略称:J.D. パワー)は、2019年日本自動車商品魅力度(Automotive Performance, Execution and Layout、略称APEAL)調査SMの結果を発表した。

 

電気自動車の燃費評価、業界平均レベルを上回る

電気自動車の燃費カテゴリー評価は644ポイントで、初めて業界平均の636ポイントを上回った。

燃費の評価は「一回の給油(満タン)/フル充電で走れる距離」と「燃費」の二つの詳細項目で測定しており、「一回の給油(満タン)/フル充電で走れる距離」の評価は依然として業界平均未満(6.07ポイント、業界平均:6.50ポイント)であるものの、他方「燃費」についての評価(6.75ポイント、業界平均:6.26ポイント)は業界平均を大きく上回ったことが今回の高評価の結果となっている。

従来、燃費関連の評価は電気自動車の弱みとされていたものの、経済性と航続距離のバランスにおいて、ユーザー評価に変化の兆しがみられる。

 

業界平均の商品魅力度は前年より向上、ミニバンの評価改善が比較的大きい

  • 総合APEALスコアは645ポイントで、前年比+7ポイントだった。前年もランキング対象だった58モデル中37モデルで前年よりスコアが上がった。カテゴリー別の評価も+6~9ポイントとなり、業界全体として評価が底上げされる結果となった。
  • セグメント別では、ミニバンセグメントの総合APEALスコアが658ポイントの前年比+14ポイントで、他のセグメントよりも改善幅が大きかった。前年もランキング対象だったミニバン10モデル中9モデルで前年よりスコアが上がった。

 

ドイツブランド、車載マルチメディアシステムの評価が向上

  • ドイツ4ブランド(アウディ、BMW、メルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲン)の総合APEALスコアは、前年比+14~21ポイントだった。業界平均の改善幅(前年比+7ポイント)を上回っており、ドイツブランドの商品魅力度が業界平均以上に進んだことを示している。
  • 総合アピールスコアの向上理由はブランドごとに異なるものの、車載マルチメディアシステム関連(ACEN)での評価の向上が4ブランドに共通しており(前年比+21~43ポイント)、中でもオーディオ関連項目(音質、運転中の操作性、ディスプレイの魅力、スイッチ類の見栄えと操作感、外部接続した音楽機器の再生しやすさ)での評価の向上が目立った。ドイツブランドにおけるこの領域での商品力強化の取り組みが、新しい自動車の魅力としてユーザーに評価されつつある。

 

J.D. パワー オートモーティブ部門 シニアディレクター 川橋 敦は、本調査結果に対し次の様にコメントしている。「今回、電気自動車の燃費評価が初めて業界平均を上回った。航続距離に課題は残るとはいえ、総合的には内燃機関車に引けを取らない商品力を獲得したといえる。電気自動車が消費者にとって現実的な選択肢となれば、今後市場の構図が大きく変わっていく可能性があるだろう。」

 

J.D. パワー 2019年 日本自動車商品魅力度調査の総合ランキングは下記の通り。

【ブランドランキング】

 <総合>                                                   レクサス (733ポイント)

 <量販ブランド>                                      フォルクスワーゲン (704ポイント) 

セグメント別ランキング】

 <軽自動車セグメント>                            ホンダ N-BOX

 <コンパクトセグメント>                         マツダ CX-3

 <ミッドサイズセグメント>                      フォルクスワーゲン ゴルフ

 <ミニバンセグメント>                            トヨタ アルファード

 

 

《 J.D. パワー 2019年 日本自動車商品魅力度調査SM概要 》

年に一回、新車購入後2~9カ月のユーザーを対象に、所有する自動車の性能やデザインといった商品魅力について10分野*177項目で聴取。商品魅力度に関するユーザーの評価を明らかにする調査。今年で9回目の実施となる。ユーザーの評価を基に1,000ポイント満点で商品魅力度スコアを算出。 

■実施期間:2019年5月~6月            ■調査方法:インターネット

■調査対象:新車購入後2~9ヶ月経過したユーザー       ■回答者数:21,728人

*110分野は次の通り:「外装」「内装」「収納とスペース」「オーディオ/コミュニケーション/エンターテインメント/ナビゲーション(ACEN)」「シート」「空調」「運転性能」「エンジン/トランスミッション」「視認性と運転安全性」「燃費」

 

*J.D. パワーが調査結果を公表する全ての調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。 

【注意】本紙は報道用資料です。弊社の許可なく本資料に掲載されている情報や結果を広告や販促活動に転用することを禁じます。

 

J.D. パワーでは、本調査以外にも、毎年複数の自動車関連調査の結果をリリースとして発表しています。

~2019年 J.D. パワー 自動車関連調査発表スケジュール~

日本自動車初期品質調査 IQS (8月)                            日本自動車セールス満足度調査 SSI(8月)

日本自動車サービス満足度調査 CSI(8月)                    日本新車購入意向者調査 NVIS(9月)

日本自動車商品魅力度調査 APEAL(9月)                     日本自動車耐久品質調査 VDS(10月)

日本ナビゲーションシステム顧客満足度調査<純正ナビ/市販ナビ>(10月)

日本自動車テクノロジーエクスペリエンス調査 TXI(11月)          

日本大型/小型トラック顧客満足度調査 (12月)

 

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