Press Release

老舗ブランドがネット銀行のサービスを強化

チャールズ・シュワブ・バンク、ディスカバー・バンク、アメリカン・エキスプレスが各セグメントにおいて首位

CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である J.D. Power(本社:米国ミシガン州 トロイ)は、現地時間5月12日に、J.D. Power 2022 U.S. Direct Banking Satisfaction StudySM (J.D. パワー 2022年米国ネット銀行顧客満足度調査SMの結果を発表した。

本調査は、年に1回、米国のネット銀行*1とネオバンク*2に対する満足度を測定している。6回目となる本調査(2022年調査)では、調査設計の変更が行われており、当座預金と普通預金の二つのセグメントに対する満足度の調査が行われた。

*1連邦銀行の認可を受け、連邦準備制度理事会(Federal Reserve Board)、米通貨監督庁( Office of the Comptroller of the Currency 、OCC)、米国連邦預金保険公社(Federal Deposit Insurance Corporation、FDIC)のいずれかを主な規制当局とするオンライン/無店舗銀行。

*2連邦銀行の認可を受けず銀行免許を持たないオンライン専業銀行。ネット銀行とは別にサンプルを取得しているが、連邦銀行の認可を受けた銀行のみをランキング対象としているため、ランキング対象外としている。

 

チャールズ・シュワブ・バンク、ディスカバー・バンク、アメリカン・エキスプレスが各セグメントにおいて首位

店舗を持たず、デジタルチャネルでサービスを提供するネット銀行は、従来のリテール銀行に代わる選択肢として、その人気を高め続けている。この新しいモデルは、既存の銀行の交代ではなく、多くの老舗金融ブランドが新規顧客に対して輝く機会を与えている。本調査によると、チャールズ・シュワブ・バンク、ディスカバー・バンク、アメリカン・エキスプレスといった老舗金融ブランドがデジタルチャネルを通じて顧客と個人的な関係を築き、上質なカスタマー・サービスを提供することによって、ネット銀行業界の台風の目となったことが明らかになった。

 

2022年調査の主なポイントは以下の通り:

 

大手金融ブランドがネット銀行事業に成功

ネット銀行の利用者のうち、当座預金口座と普通預金口座利用に対する満足度は高かった。当座預金と普通預金を利用する顧客の88%が「利用するネット銀行は取引がしやすい」と回答し、85%が「隠れた手数料がない」と回答した。また、「顧客の利益を最優先していない」と回答した当座預金口座と普通預金口座の顧客はわずか6%に止まった。大手ブランドのアメリカン・エキスプレス、チャールズ・シュワブ・バンク、ディスカバー・バンク、アリーバンク、キャピタル・ワンが、ランキングの上位を占めた。

カスタマー・サービスが重要

ネット銀行は、アクセスのしやすさやセルフサービスであることが常に評価されているが、電話やオンラインチャット/メールによるカスタマー・サービスは、顧客満足度向上において重要な要因となった。当座預金と普通預金の顧客のうち、59%がネット銀行の利用において問題や苦情を訴えたことがないと回答した。過去12カ月間に問題や不満を経験した顧客のうち、83%がカスタマー・サービスへ連絡しやすかったと回答し、88%が直近の問題は解決されたと答えた。

 

厳しい経済情勢下の顧客サポート

ネット銀行の顧客満足度全体に最も大きな影響を与える主要な業績評価指標は、顧客が「困難な時期にも銀行が完全にサポートしてくれる」と認識することである。この基準を満たした場合、当座預金口座サービスに対する顧客満足度は+204ポイント(1,000ポイント満点)、普通預金口座サービスに対する顧客満足度は+186ポイント上昇する。

 

ネオバンクは手数料に敏感な顧客に支持されるも、満足度は様々

ネオバンクは、若年層や経済的な安定性が低く、銀行手数料に敏感な顧客を獲得し続けている。全体的に、本調査で評価したほとんどの重要なファクターにおいて、ネオバンクはネット銀行に遅れをとっている。一方で、パーソナライズ化と革新的なテクノロジーの提供に関する分野では、ネオバンクがネット銀行を上回っている。

 

J.D. パワー バンキング・アンド・ペイメント・インテリジェンス部門シニアディレクター ポール・マクアダムのコメント

「現在、アメリカでは銀行を利用する顧客の27%が店舗を持たないオンライン専業銀行を利用している。私たちの生活の多くがデジタルベースのサービス利用に移行し続ける中、ネット銀行は24時間アクセス、魅力的な手数料体系と金利の金融商品を提供することで、市場シェアとマインド・シェアを獲得する絶好のポジションにある。手数料の削減と顧客の資産形成を支援し、金融情勢が厳しいときに顧客を支援できることを示すことで、一流ブランドがパーソナライズ化されたサービス提供をできていることがますます明らかになっている。」

 

顧客満足度ランキング

【当座預金セグメント】

第1位:Charles Schwab Bank (チャールズ・シュワブ・バンク)、Discover Bank(ディスカバー・バンク)
(同点、715ポイント、チャールズ・シュワブ・バンクは4年連続の1位)

第3位: Ally Bank  (アリーバンク)  (709ポイント)

 

【普通預金セグメント】

第1位:American Express(アメリカン・エキスプレス)(718ポイント)

第2位:Discover Bank(ディスカバー・バンク)(717ポイント)

第3位:Charles Schwab Bank(チャールズ・シュワブ・バンク)(713ポイント)

《J.D. パワー 2022年米国ネット銀行顧客満足度調査SM概要》

年に1回、米国のネット銀行とネオバンクに対する満足度を聴取し明らかにする調査。今回で6回目の実施となる。

■実施期間:2021年9月~10月、2022年1月~2月 
■調査方法:インターネット調査
■調査対象: ネット銀行、ネオバンクの顧客
■調査回答者数:7,942人(ネット銀行の回答者数)

総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。総合満足度を構成するファクターは、アルファベット順に、「カスタマー・サービス」、「資産の動かしやすさ」、「資産形成への貢献度」、「信頼性」、「資産管理の利便性(モバイルアプリ)」、「資産管理の利便性(ウェブサイト)」、「銀行手数料」となっている。 

 

*本報道資料は、現地時間 2022年5月 12日に米国で発表されたリリースを要約したものです。

原文リリースはこちら 

https://www.jdpower.com/business/press-releases/2022-us-direct-banking-satisfaction-study

*J.D. パワーが調査結果を公表する全ての調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。

【ご注意】本紙は報道用資料です。弊社の許可なく本資料に掲載されている情報や結果を広告や販促活動に転用することを禁じます。

 

J.D. パワーについて:
J.D. パワー(本社:米国ミシガン州トロイ)は消費者のインサイト、アドバイザリーサービス、データ分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。50年以上にわたり、ビッグデータやAI、アルゴリズムモデリング機能を駆使し、消費者行動を捉え、世界を牽引する企業に、ブランドや製品との顧客の相互作用に関する鋭い業界インテリジェンスを提供するパイオニアです。 

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