Press Release

商品魅力度の業界平均水準は継続的に向上

ラグジュアリーブランドではレクサス、マスマーケットブランドではMINIが総合1位

CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本浩二、略称:J.D. パワー)は、J.D. パワー 2023年日本自動車商品魅力度(Automotive Performance, Execution and Layout、略称APEAL)調査SMの結果を発表した。

自動車の商品魅力を捉える本調査は新車購入者を対象に年1回実施され、今回で13回目となる。

 

商品魅力度の業界平均水準は継続的に向上

商品魅力度の指標となるAPEALスコアの調査平均は671ポイントで、2022年より7ポイント向上した。現在の調査項目に変更を行った2021年調査以降2年連続してスコアが向上し、新車の商品魅力度が向上し続けていることが確認された。ランキング対象14ブランド中8ブランドが前年を上回るスコアとなり、中でも日産が前年比+19ポイントと最も向上している。14ブランドの中で最も評価が高かったのはレクサス(760ポイント)、マスマーケットブランドではMINI(729ポイント)の評価が最も高かった。

 

新型車やフルモデルチェンジしたモデルが高評価傾向、魅力ある新モデルが市場に投入

ランキングが成立した9セグメント中、6セグメントには新型車/フルモデルチェンジモデルが含まれる。そのうち5セグメントは新型車/フルモデルチェンジしたモデルがセグメント首位の評価であった。具体的には、軽ハイトワゴン:日産 サクラ、軽スーパーハイトワゴン:ダイハツ ムーヴキャンバス、ミッドサイズ:トヨタ プリウス、ミッドサイズSUV:日産 エクストレイル、コンパクトミニバン:トヨタ シエンタの5モデルである。各社の新モデルが魅力ある商品として高い評価を得ている。

 

インフォテインメントの向上は僅か

評価の向上幅が最も少ないのはインフォテインメントで、前年比+4ポイントの626ポイントだった。インフォテインメントカテゴリーはユーザーが不具合を多く感じる分野で、評価向上に向けた品質の改善は必須である。

 

不具合経験有無による商品魅力度評価のギャップは拡大

車両の不具合経験は商品魅力度評価を低下させる。車両の不具合経験が全くない場合のAPEALスコアは696ポイントだが、不具合経験がある場合は644ポイントと52ポイントのギャップがみられる。2021年調査では、不具合経験有無でのAPEALスコア差は47ポイントで(不具合なし:678ポイント、不具合あり:631ポイント)、不具合経験有無による魅力度評価のギャップは年々広がっている。ユーザーからの高評価を得るためには、不具合の少ない車両開発・生産を行うことがますます重要になっている。特に前述のインフォテインメントカテゴリーは不具合増加が目立つ領域であり、改めて品質改善への取り組み強化が望まれる。

 

燃費(電費)/航続距離の評価はICE車/HEVで継続的に向上。一方PHEVやEVの評価は低下

燃費(電費)/航続距離評価に関するICE/HEVのスコアは647ポイントであり、過去2年連続して向上している(2022年:640ポイント、2021年:631ポイント)。一方PHEVやEVは前年同等以下の評価にとどまった(PHEV/2023年:706ポイント、2022年:722ポイント、EV/2023年:574ポイント、2022年:586ポイント)。市場全体として電動化が進みつつあるが、燃費(電費)/航続距離に関するICE車/HEVの評価は向上し続け、PHEV/EVの評価が停滞するという状況にある。

 

J.D. パワー 2023年 日本自動車商品魅力度調査 、各部門のNo.1を発表

 

【ブランドアワード】

総合第1位:レクサス

マスマーケットブランド第1位:MINI

 

【セグメントアワード】

軽セダン第1位:スズキ ラパン

軽ハイトワゴン第1位:日産 サクラ

軽スーパーハイトワゴン第1位:ダイハツ ムーヴキャンバス

コンパクト第1位:日産 ノート

コンパクトSUV第1位:マツダ CX-3

ミッドサイズ第1位:トヨタ プリウス

ミッドサイズSUV第1位:日産 エクストレイル

コンパクトミニバン第1位:トヨタ シエンタ

ミニバン第1位:トヨタ アルファード

 

《J.D. パワー 2023年 日本自動車商品魅力度調査SM概要》

年に一回、新車購入後2~13ヶ月経過したユーザーを対象に、所有する自動車の商品魅力について10カテゴリー37項目の評価を聴取。回答結果を元に1,000ポイント満点で商品魅力度スコアを算出。今年で13回目の実施となる。

10カテゴリーは以下の通り:
「外観」、「車両設定/始動」、「乗降性」、「内装」、「パワートレイン」、「ドライビングフィール」、「安全性」、「インフォテインメント」、「快適性」、「燃費/航続距離」

■実施期間:2023年5月~6月 
■調査方法:インターネット調査
■調査対象:新車購入後2~13ヶ月経過したユーザー(18歳以上)
■調査回答者数:21,647

 

*J.D. パワーが調査結果を公表する全ての調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。

 

【ご注意】本紙は報道用資料です。弊社の許可なく本資料に掲載されている情報や結果を広告や販促活動に転用することを禁じます。

 

J.D. パワーについて:
J.D. パワー(本社:米国ミシガン州トロイ)は消費者インサイト、アドバイザリーサービス、データ分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。50年以上にわたり、ビッグデータやAI、アルゴリズムモデリング機能を駆使し、消費者行動を捉え、世界を牽引する企業に、ブランドや製品との顧客の相互作用に関する鋭い業界インテリジェンスを提供するパイオニアです。
J.D. パワーは、北米、ヨーロッパ、アジア太平洋にオフィスを構えています。事業内容の詳細については、https://japan.jdpower.com/jaをご覧ください。

 

J.D. パワーでは、本調査以外にも、毎年複数の自動車関連調査の結果をリリースとして発表しています。

~2023年  J.D. パワー 自動車関連調査発表スケジュール~

  • 日本自動車セールス顧客満足度調査 SSI(8月)    
  • 日本自動車サービス顧客満足度調査 CSI(8月)
  • 日本自動車初期品質調査 IQS (9月)        
  • 日本自動車商品魅力度調査 APEAL(10月)
  • 日本自動車テクノロジーエクスペリエンス調査 TXI(11月)
  • 日本EV検討意向調査 EVC(12月)

 

2023_Japan_APEAL_Rankingchart_J1
2023_Japan_APEAL_Rankingchart_J2
2023_Japan_APEAL_Rankingchart_J3
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