J.D. パワー初のバックオフィスクラウドに関する顧客満足度調査を実施
freeeサイン、マネーフォワード クラウド勤怠、ジョブカン経費精算、SmartHRが各調査で総合満足度第1位
CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本浩二、略称:J.D. パワー)は、バックオフィスクラウドの顧客満足度に関する4調査(J.D. パワー 2023年電子契約クラウド顧客満足度調査SM/J.D. パワー 2023年勤怠管理クラウド顧客満足度調査SM/J.D. パワー 2023年経費精算クラウド顧客満足度調査SM/J.D. パワー 2023年タレントマネジメントクラウド顧客満足度調査SM)の結果を発表した。
新型コロナウイルスの感染拡大以降、テレワーク等の新しい働き方が定着していく中、バックオフィス業務のデジタル化へのニーズや重要性がより増している。このような状況を受け、J.D. パワーでは電子契約システム、勤怠管理システム、経費精算システム、タレントマネジメントシステムの4分野を対象に、バックオフィスクラウドシステムの利用者の満足度測定を目的とした調査を今回初めて実施した。
総合満足度への影響度、「操作のしやすさ・わかりやすさ」が最も高く、またブランド間でのスコア差が大きい
バックオフィスクラウドシステム(電子契約、勤怠管理、経費精算、タレントマネジメント)の満足度の測定にあたっては、「操作のしやすさ・わかりやすさ」、「機能の豊富さ/各機能の便利さ」、「画面表示スピード/安定性」、「カスタマーサポート」の4つのファクターを設定し、各ファクターの総合満足度に対する影響度をもとに、総合満足度スコアを算出した。
バックオフィスクラウドシステムの総合満足度に対する影響度は、「操作のしやすさ・わかりやすさ」が36%と最も大きく、続いて「機能の豊富さ/各機能の便利さ」と「画面表示スピード/安定性」がそれぞれ29%となった。これらのシステム利用は多くのユーザーにとっては日常業務の中での“社内業務”となるものが多く、時間や労力をかけることなく入力や操作が行えるようなユーザーインターフェースの利便性がやはり最も高い要素となっていることが確認された。
また、「操作のしやすさ・わかりやすさ」は、電子契約、経費精算、タレントマネジメントの各システムにおいてブランド間でのスコア差が他の評価ファクターと比べて最も大きく開いているファクターとなっている。勤怠管理システムにおいても他ファクターと比べてブランド間での差が比較的大きく、多くの事業者にとって改善の余地が大きい領域と言える。
スマートフォンからの利用、経費精算と勤怠管理システムで多いものの3割弱にとどまる
現在、多くのバックオフィスクラウドシステムにおいてスマートフォン用のモバイルアプリが提供されている。各システムにおけるスマートフォンでの利用率は、高い順に、経費精算が29%、勤怠管理が26%、タレントマネジメントが19%、電子契約が15%となった。経費精算や勤怠管理システムは日常的に使われる頻度が多く、外出先等からスマートフォンで利用するユーザーも多いと考えられる。
いずれのシステムにおいてもスマートフォンで利用しているユーザーは全体的に満足度が高く、特に「操作のしやすさ・わかりやすさ」の満足度が高い傾向にあった。モバイルアプリは、より視覚的・直感的なデザインでのインターフェースを前提に開発がされていると考えられ、ユーザーから高い評価を得られやすいと推察される。
しかし、スマートフォンからシステム利用をしているユーザーはいずれのシステムにおいても1~3割といった水準にとどまっている。テレワークを始めとした多様な働き方の普及とともに、スマートフォンでのシステム活用がこの先さらに増加していくことが期待される。
サポートページによるカスタマーサポート、検索性に課題
バックオフィスクラウドシステムにおけるカスタマーサポートの利用チャネルは「サポートページ」(よくある質問、Q&A、ヘルプページ等)がいずれのシステムでも6割前後と最も多い結果となった。
しかし、サポートページの利用経験があるユーザーのカスタマーサポートに対する満足度は、他のチャネル(コールセンターやチャットサポートなど)を利用したことがあるユーザーと比べて低い傾向にあった。サポートページについては、いずれのシステムにおいても8割前後のユーザーが「画面が見やすかった」や「掲載内容や提供されている情報がわかりやすかった」と回答しているものの、「問い合わせしたい内容と合致する質問文を見つけやすかった」という回答は7割前半にとどまっており、問い合わせ内容に合致するページをすぐに見つけることができなかったケースが多いことがうかがえる。カスタマーセンターの運営効率化に向けてはサポートページのような自己解決型チャネルの利用定着が不可欠となる。サポートページにおいては、問い合わせたい内容に合致するページをより探しやすく、見つけやすくするといった検索性の向上や導線の改善が求められる。
J.D. パワー 2023年バックオフィスクラウドに関する顧客満足度 各調査のNo.1を発表
総合満足度ランキングは下記の通り。
【電子契約クラウド顧客満足度調査】(対象6ブランド)
第1位:freeeサイン(747ポイント)
「操作のしやすさ・わかりやすさ」、「機能の豊富さ/各機能の便利さ」、「画面表示スピード/安定性」、「カスタマーサポート」の全4ファクターで最高評価。
第2位:Acrobat Sign(676ポイント)
第3位:GMOサイン(669ポイント)
【勤怠管理クラウド顧客満足度調査】(対象18ブランド)
第1位:マネーフォワード クラウド勤怠(720ポイント)
「操作のしやすさ・わかりやすさ」、「機能の豊富さ/各機能の便利さ」、「画面表示スピード/安定性」の3ファクターで最高評価。
第2位:freee人事労務/freee勤怠管理Plus(702ポイント)
第3位:楽楽勤怠(701ポイント)
【経費精算クラウド顧客満足度調査】(対象7ブランド)
第1位:ジョブカン経費精算(700ポイント)
「操作のしやすさ・わかりやすさ」、「機能の豊富さ/各機能の便利さ」、「画面表示スピード/安定性」、「カスタマーサポート」の全4ファクターで最高評価。
第2位: freee経費精算、経費BANK(同点、686ポイント)
【タレントマネジメントクラウド顧客満足度調査】(対象4ブランド)
第1位:SmartHR(652ポイント)
「操作のしやすさ・わかりやすさ」、「機能の豊富さ/各機能の便利さ」、「画面表示スピード/安定性」の3ファクターで最高評価。
第2位:HRBrain(611ポイント)
第3位:カオナビ(597ポイント)
《 調査概要 》
J.D. パワー 2023年電子契約クラウド顧客満足度調査SM
J.D. パワー 2023年勤怠管理クラウド顧客満足度調査SM
J.D. パワー 2023年経費精算クラウド顧客満足度調査SM
J.D. パワー 2023年タレントマネジメントクラウド顧客満足度調査SM
年に1回、勤め先でバックオフィスクラウドシステムを利用している人を対象に、バックオフィスクラウドシステムの利用状況や各種経験、満足度を聴取し明らかにする調査。今回、初めての実施となる。
■実施期間:2023年5月下旬
■調査方法:インターネット調査
■調査対象:電子契約システムまたは勤怠管理システム、経費精算システム、タレントマネジメントシステムを勤め先で利用している人(25歳~64歳)
■調査回答者数: 電子契約システム:2,780人/勤怠管理システム:6,601人/経費精算システム:5,052人/タレントマネジメントシステム:2,134人
総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に 1,000 ポイント満点で総合満足度スコアを算出。総合満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度が大きい順に、「操作のしやすさ・わかりやすさ」(36%)、「機能の豊富さ/各機能の便利さ」(29%)、「画面表示スピード/安定性」(29%)、「カスタマーサポート」(6%)となっている(カッコ内は影響度)。
*J.D. パワーが調査結果を公表する全調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。
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J.D. パワーについて:
J.D. パワー(本社:米国ミシガン州トロイ)は消費者インサイト、アドバイザリーサービス、データ分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。50年以上にわたり、ビッグデータやAI、アルゴリズムモデリング機能を駆使し、消費者行動を捉え、世界を牽引する企業に、ブランドや製品との顧客の相互作用に関する鋭い業界インテリジェンスを提供するパイオニアです。
J.D. パワーは、北米、ヨーロッパ、アジア太平洋にオフィスを構えています。事業内容の詳細については、https://japan.jdpower.com/jaをご覧ください。