Press Release

ロイヤルティは過去最高を更新したが、増額意向は増勢鈍化

利用頻度や場面が拡大し、特に60代の利用が増えている

CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本浩二、略称:J.D. パワー)は、J.D. パワー 2022年QR コード・バーコード決済サービス顧客満足度調査SMの結果を発表した。

 

ロイヤルティは過去最高を更新

2021年調査で継続意向、増額意向、推奨意向といったロイヤルティ*1は過去最高となったが、5回目となる本調査でも過去最高を更新した。顧客満足度*2においても総合満足度と5ファクター中「決済手続き/管理」、「キャンペーン/ポイントサービス」、「利用できる店舗・ウェブサイト」、「セキュリティ/不正利用防止対策」の4ファクターで2021年調査を上回る評価となっている。

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*1 本調査では、継続意向(今後も続けて利用したい)、増額意向(利用金額を増やしていきたい)、推奨意向(家族・友人・知人などに薦めたい)と定義。
*2 2020年調査でインデックスモデルを変更したため、総合満足度スコアの比較は2021年と2022年調査の比較に止めている。

 

利用頻度や場面が拡大し、特に60代の利用が増えている

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QR コード・バーコード決済サービスを「2~3日に1回以上」利用している利用者は全体の42%を占めるが、年代別に見ると、30代(43%)、40代(44%)、60代(44%)で4割を超えている。2021年からの変化を見ると、ほぼ全ての年代で増えているが、特に60代で+6ポイントと最も上昇しており、60代への広がりが確認された。中でも60代女性では2021年調査から+13ポイントと最も利用が上昇している。

場面ごとの利用率も上昇している。最もよく利用されている「コンビニエンスストア」での利用率は2021年調査から横ばいであるが、「飲食店」、「百貨店/ショッピングモール/駅ビル」、「公的機関への支払い」では+5ポイント以上上昇しており、利用場面の広がりも確認された。年代別には、「百貨店/ショッピングモール/駅ビル」、「公的機関への支払い」は全世代で幅広く増えているほか、「飲食店」は20代~40代の若年層で上昇が目立っている。

 

増額意向の増勢回復には幅広い情報発信と一層の利用促進、更なる満足度向上がポイント

QR コード・バーコード決済サービスの継続意向 について、利用者の半数が「非常にそう思う」と回答した。2021年調査の44.6%から+5ポイント上昇している。

一方、増額意向については、「非常にそう思う」の回答は2割に満たない結果となった。2021年の16.8%から+0.6ポイントと横ばいである。年代別に見ると、50~60代は継続意向、増額意向どちらも上昇しているが20~40代では継続意向は上昇しているものの、増額意向は横ばいである。

増額意向の高い利用者は、利用頻度、総合満足度いずれにおいても全体平均を大きく上回っており、増額意向の拡大のためには、20~40代をメインターゲットとした様々な情報発信を通して、キャッシュレス決済サービスについての理解と利用を促進し、満足度を高めていくことが重要と考えられる。

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J.D. パワー グローバル・ビジネス・インテリジェンス部門 常務執行役員 梅澤希一のコメント

「2022年調査でも継続意向、増額意向、推奨意向といったロイヤルティは過去最高を更新しており、こうした背景には利用できる店舗やウェブサイトの拡大のほか、これまでのキャンペーンやポイントサービスが大きな後押しであったと考えられる。しかし、昨年からは加盟店の手数料有料化の動きが一部で出ており、キャンペーンやポイントサービスの消耗戦を超えていかに将来的な収益化実現への道筋をつけるかが各社とも問われている。こうした中で、キャンペーン・ポイントサービスや情報発信をいかに一層の利用促進につなげるかという観点からは、若年層の増額意向拡大につなげる情報発信が重要なポイントであると言える。」

 

J.D. パワー 2022年QR コード・バーコード決済サービス顧客満足度No.1を発表

総合満足度ランキングは下記の通り。

第1位:PayPay(641ポイント)
「利用できる店舗・ウェブサイト」、「決済手続き/管理」、「キャンペーン/ポイントサービス」ファクターで最高評価。

第2位:楽天ペイ(633ポイント)
「セキュリティ/不正利用防止対策」ファクターで最高評価。

第3位:au PAY(627ポイント)

 

《 J.D. パワー 2022年QR コード・バーコード決済サービス顧客満足度調査SM概要 》

QR コード・バーコード決済サービスに対する満足度を聴取し明らかにする調査。昨年より年に1回の実施となり、今回で5回目となる。

■実施期間:2022年1月中旬 
■調査方法:インターネット調査
■調査対象:直近3ヶ月以内にQRコード・バーコード決済サービスを利用した人(20~69 歳)
■調査回答者数:3,000人

総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。顧客満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度が大きい順に、「決済手続き/管理」(31%)、「キャンペーン/ポイントサービス」(29%)、「利用できる店舗・ウェブサイト」(19%)、「セキュリティ/不正利用防止対策」(18%)、「アプリのアカウント設定」 (3%)となっている (カッコ内は影響度)。

 

*J.D. パワーが調査結果を公表する全ての調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。
*QRコードは㈱デンソーウェーブの登録商標です。

【ご注意】本紙は報道用資料です。弊社の許可なく本資料に掲載されている情報や結果を広告や販促活動に転用することを禁じます。

 

J.D. パワーについて:
J.D. パワー(本社:米国ミシガン州トロイ)は消費者のインサイト、アドバイザリーサービス、データ分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。50年以上にわたり、ビッグデータやAI、アルゴリズムモデリング機能を駆使し、消費者行動を捉え、ブランドや製品との顧客の相互作用に関する鋭い業界インテリジェンスを、世界を牽引する企業に提供するパイオニアです。

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