Press Release

ネットワーク環境における今後の課題としてセキュリティや IT-BCP への意識が大きく向上

大企業市場ではソフトバンクが第1位、SMB市場では中部テレコミュニケーションが17年連続の第1位

CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本浩二、略称:J.D. パワー)は、J.D. パワー 2022年法人向けネットワークサービス顧客満足度調査SMの結果を発表した。

 

セキュリティやIT-BCPへの意識が大きく向上

本年の調査では、ネットワーク環境における今後の課題としてセキュリティ面をあげる企業が大きく増加した。「システム全体のセキュリティレベル向上」を課題にあげる企業は、大企業、SMB(中堅・中小)企業ともに昨年調査(2021年10月発表)から6~7ポイント増え、両市場において半数近い企業があげるトップ課題となっている(下図参照)。

また「事業継続・災害時バックアップ環境の構築・整備」や「セキュリティポリシーの策定とその社内教育」についても、昨年調査と比べて大きく増加が見られた。昨年以降、ランサムウェアによる企業ネットワークへのサイバー攻撃が急増している。システム停止も引き起こすこのようなサイバー攻撃は企業の事業継続にとって大きな脅威となっている。自然災害のみならずサイバー攻撃も想定したBCP策定への意識が従来以上に大きく高まっていることを示唆する結果となっている。テレワーク時に利用されるVPNの脆弱性を狙った攻撃も増加しており、テレワークの普及やサイバー攻撃が増加していく中、企業IT管理者にとってネットワークのセキュリティ強化は喫緊の取り組み課題となっている。

2022_Japan_Network_Service_chart_1

 

セキュリティ関連サービス提供はCS向上に大きく寄与

ネットワーク回線契約において、通信事業者が提供する「セキュリティサービス」も利用している場合、総合満足度スコアは全体平均を30ポイント以上上回る635ポイントとなり、高い満足度を得ていることが確認できた。昨年調査の605ポイントから更に高まっており、企業ネットワークにおけるセキュリティ対策がより課題視されている中、このようなサービスがこれまで以上に高く評価される結果につながったと推察される。高まるセキュリティ意識の中、これらに関連したサービスの提供促進が従来以上に重要となっている。

 

高まる「ソリューション提供事業者」としての期待

ネットワーク回線を提供している通信事業者に対して、ソリューション事業者として期待を寄せる企業が本年増加した。自社の課題解決や業務改善に向けた提案やサービス提供を「強く期待している」または「やや期待している」と回答した企業は、大企業市場では66%、SMB市場では53%となり、特にSMB市場では昨年の44%から大きく増加が見られた(下図参照)。新型コロナウイルス感染拡大以降、テレワークの普及やDXの推進、またサイバー攻撃の増加等、企業ネットワークに求められる要件も変化していると推察される。通信事業者においては、企業の新しい働き方や事業継続を強くサポートしていく取り組みが従来以上に期待されている。

2022_Japan_Network_Service_chart_2

 

J.D. パワー 2022年法人向けネットワークサービス顧客満足度No.1を発表

総合満足度ランキングは下記の通り。

 

<大企業市場部門>※従業員数1,000名以上企業市場(対象5ブランド)

第1位:ソフトバンク(643ポイント)
「営業・導入対応」、「コスト」、「障害・トラブル対応」の3ファクターで最高評価。

第2位:KDDI(640ポイント)
「サービス内容/品質」ファクターで最高評価。

第3位:NTT東日本(617ポイント) 

 

<SMB市場部門>※従業員数50名以上1,000名未満企業市場(対象10ブランド)

第1位:中部テレコミュニケーション(693ポイント)
17年連続の総合満足度第1位。「サービス内容/品質」、「営業・導入対応」、「コスト」、「障害・トラブル対応」の全4ファクターで最高評価。

第2位:オプテージ(617ポイント)

第3位:KDDI(615ポイント)

 

《 J.D. パワー 2022年法人向けネットワークサービス顧客満足度調査SM概要 》

年に1回、全国の企業を対象に、通信事業者が提供する固定系の法人向けネットワークサービス*に対する顧客満足度を聴取し明らかにする調査。今年で21回目の実施となる。
*レイヤー2/3混合VPNサービスやIP-VPN、広域イーサネット、インターネット接続サービスなど

■実施期間:2022年8月上旬~下旬 
■調査方法:インターネット調査
■調査対象:通信事業者が提供する固定系の法人向けネットワークサービスを利用している企業(従業員数50名以上)
■調査回答社数:
大企業市場(従業員数1,000名以上企業):478社から796件
SMB市場(従業員数50名以上1,000名未満企業):5,136社から7,452件
※大企業市場/SMB市場ともに、1回答社から最大2通信事業者の評価を取得

総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に 1,000 ポイント満点で総合満足度スコアを算出。総合満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度が大きい順に、「サービス内容/品質」(41%)、「営業・導入対応」(30%)、「コスト」(24%)、「障害・トラブル対応」(5%)となっている(カッコ内は影響度)。 

*J.D. パワーが調査結果を公表する全調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。

【注意】本紙は報道用資料です。弊社の許可なく本資料に掲載されている情報や結果を広告や販促活動に転用することを禁じます。

J.D. パワーについて:
J.D. パワー(本社:米国ミシガン州トロイ)は消費者のインサイト、アドバイザリーサービス、データ分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。50年以上にわたり、ビッグデータやAI、アルゴリズムモデリング機能を駆使し、消費者行動を捉え、世界を牽引する企業に、ブランドや製品との顧客の相互作用に関する鋭い業界インテリジェンスを提供するパイオニアです。

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