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業界全体のアフターサービス満足度は、サービス納車とサービス担当者で改善傾向に         業界全体のアフターサービス満足度は、サービス納車とサービス担当者で改善傾向に          

ラグジュリーブランドは、9年連続でレクサス、量販ブランドは、MINIが昨年に続き第1位を獲得

東京:2015年9月17日―2015年J.D. パワー アジア・パシフィック日本自動車サービス満足度(Customer Service Index、略称CSI)調査を発表した。本調査は今年で14回目の実施となる。

本調査では、正規販売店のアフターサービス対応に関する顧客の総合的な評価を、5つのファクターに基づいて算出している。それらは「サービス納車」(21%)、「サービス担当者」(21%)、「サービスクオリティ」(21%)、「店舗施設」(19%)、「入庫時対応」(18%)となっている(カッコ内は総合満足度に対する影響度)。これらのファクターにおける複数の詳細項目に対する評価を基に総合満足度(1,000点満点)を算出している。

2015年の総合満足度の業界平均スコアは654ポイントで、昨年の652ポイントより2ポイントと僅かに向上した。 セグメント別でみると、ラグジュリーブランド平均は726ポイントで昨年と同スコア、量販ブランド平均では651ポイントで昨年より2ポイント向上した。 

J.D. パワー アジア・パシフィックのオートモーティブ部門 執行役員である木本卓は『昨年の販売台数の増加の影響もあると思われるが、満足度は昨年の大幅な下落した状態から若干の改善にとどまっている。しかし、その中でも改善がみられたブラントとそうでないブランドに2分化され、両者を比較すると、特にお客様の都合に合わせる柔軟性や、説明に対する納得感など、作業の質に伴う影響が見て取れる。作業内容自体が顧客にどう受け入れられているのか、今一度、現在の販売店での対応実態の確認をするべきではないか』と述べている。

主な調査結果

  • ファクタースコアを前年と比較すると、ラグジュリーブランドでは、サービス担当者で4ポイント、店舗施設で3ポイント改善が見られた一方、入庫時対応で2ポイント、サービス納車と、サービスクオリティで各1ポイント低下した。一方、量販ブランドでは、サービス担当者で2ポイント低下したが、サービス納車で6ポイント、店舗施設で3ポイント、入庫時対応で2ポイント、サービスクオリティで1ポイント改善した。
  •  入庫に関わる対応でみると、引渡し時の活動量に増加がみられる。具体的には、「作業前に保護具を装着したか」が7.5%、「購入車の外装の状態を確認していた」2.5%、「依頼したサービスには関連しない箇所の状態: 確認していた」3.0%、「依頼したサービスに関連する箇所の状態: 確認していた」2.2%、「過去の整備履歴の確認をしていた」1.8%、それぞれ昨年から改善している。
  • 総合満足度スコアとロイヤルティの相関関係を販売店推奨意向でみると、満足度が高い顧客層(総合満足度800ポイント以上)では、78%の顧客が注)推奨すると答えているが、満足度が低い顧客層(総合満足度500ポイント未満)では、その割合は32%にとどまる。

注)『たぶんする』、『必ずする』の合計値

総合満足度ランキング

2015年の総合的なアフターサービス満足度(以下、総合満足度)の業界平均スコアは654 ポイントとなった。セグメント別にみると、ラグジュリーブランドセグメントではレクサスが805ポイントで、第1位となった。レクサスの総合CSIスコアはラグジュリーブランドセグメント平均を79ポイント上まわる。販売店の総合的なサービス満足度に影響を与える5つのファクターの全てで、ラグジュリーブランドセグメントの最高値を獲得した。

第2位はメルセデス・ベンツ(717ポイント)で、第3位にはアウディ(705ポイント)、第4位にボルボ(696ポイント)、第5位にはBMW(691ポイント)が続いた。

量販ブランドセグメントでは、MINI(714ポイント)が昨年に続き、第1位となった。第2位は日産(665ポイント)で、第3位にはトヨタ(663ポイント)、第4位にフォルクスワーゲン(661ポイント)、第5位に三菱(659ポイント)となった。 

当調査は、アフターサービスにおける販売店に対する顧客の満足度を総合的に分析することを目的としている。新車購入後1年~4年(15~50ヶ月)が経過した顧客を対象に2015年5月下旬から6月下旬にかけてWEB調査を実施し、9,164人から回答を得た。本調査はメーカー系正規販売店で直近1年間に点検や修理などのアフターサービスを利用した際の販売店対応に対する顧客満足度を測定している

日本自動車セールス満足度調査は、J.D. パワー アジア・パシフィックが日本で実施しているAUTOベンチマーク調査の一つであり、他の2015年自動車関連調査は下記の日程でリリース予定である。

  • 自家用の乗用車(軽自動車を含む)のスタッドレスタイヤの満足度を測定した、2015年日本冬用タイヤ顧客満足度(W-TSI)調査を5月に発表した。
  • 自動車を新車で購入したユーザーを対象に、新車購入店の顧客満足度を測定した2015年日本自動車セールス満足度(Sales Satisfaction Index、略称SSI)調査を8月に発表した。
  •  自動車を新車で購入したユーザーを対象に、購入後2~9ヶ月における車両の初期品質を調査した2015年日本自動車初期品質(Initial Quality Study、略称IQS)調査を本年8月に発表した。
  • 自動車を新車で購入後2~9ヶ月が経過した個人ユーザーを対象に、自動車の性能やデザインなどの商品魅力度に関する評価を測定した、2015年日本自動車商品魅力度(Automotive Performance, Execution and Layout、略称APEAL)調査を本年9月に発表する予定である。
  • 自動車を新車で購入後37~54ヶ月が経過した個人ユーザーを対象に、直近1年間に経験した車両の耐久品質上の不具合を測定した、2015年日本自動車耐久品質調査(Vehicle Dependability Study、略称VDS)を本年10月に初めて発表する予定である。
  • 自動車メーカー純正ならびに市販ブランドのナビゲーションシステムの満足度を測定した、2015年日本ナビゲーションシステム顧客満足度調査を本年10月に発表する予定である。
  •  リプレイスタイヤを新品で購入した顧客の満足度を測定した、2015年日本リプレイスタイヤ顧客満足度調査を本年10月に発表する予定である。

 *J.D. パワーが結果を発表する調査はすべてJ.D. パワーが第三者機関として自主企画により実施したものです。

 

 <株式会社J.D. パワー アジア・パシフィックについて>

当社は米国J.D. パワーの日本を含むアジア地域でのビジネスの拠点として1990 年に設立された。自動車業界を始め通信、IT、金融、保険、トラベルなど様々な業界において顧客満足に関する調査やコンサルティングを実施している。尚、J.D. パワーではシンガポール、北京、上海、バンコクに拠点をもち、日本、オーストラリア、中国、インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、台湾、タイ、ベトナムで調査を実施している。会社概要や提供サービスなどの詳細は当社ウェブサイトhttp://japan.jdpower.comまで。

<J.D. パワーについて>

マグロウヒル・フィナンシャルの一部門であるJ.D. パワー(本社:米国カリフォルニア州ウェストレイク・ビレッジ)は、パフォーマンス改善、ソーシャル・メディア、顧客満足に関するインサイトとソリューションを提供している国際的なマーケティング情報サービス企業である。数百万人の消費者からの回答をもとに品質や顧客満足度に関する調査を毎年行なっている。

 <マグロウヒル・フィナンシャルについて>

マグロウヒル・フィナンシャル(NYSE:MHP)は国際的な金融並びに商品市場に対する信用格付、ベンチマーク、情報・分析サービスを提供する事業を行う金融情報サービス企業である。主なブランドはスタンダード&プアーズ レーティングサービス、S&P Capital IQ、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス、プラッツ、J.D. パワーである。世界27カ国に約17,000人の従業員を有する。詳細はウェブサイトwww.mhfi.comまで。

 

 <ご注意>

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