Press Release

リコージャパンが3年連続第1位

トラブル対応の機会減少に伴い顧客との関係は希薄化が進む

保守サービス会社による顧客接点活動は、自社のロイヤリティに寄与

 


 

報道用資料                                                              

2017年日本IT機器保守サービス顧客満足度調査<サーバー機編>

 

CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー アジア・パシフィック(本社:東京都港区、代表取締役社長:鈴木郁、略称:J.D. パワー)は、2017年IT機器保守サービス顧客満足度調査<サーバー機編>の結果を発表した。

当調査は、全国の従業員規模50名以上の企業を対象に、サーバー機(メインフレーム・オフコン含む)のハードウェア保守契約の満足度を明らかにする調査である。2017年7月に郵送調査によって実施され、サーバー機の年間保守契約を締結している企業3,214社から回答を得た。尚、当調査は1回答社から最大2つの保守サービス会社の評価を得ている為、実際の評価件数は3,889件となっている。

満足度の測定にあたっては、総合的な顧客満足度に影響を与える5つのファクター(領域)を設定し、各ファクターの総合満足度に対する影響度をもとに、総合満足度スコアを算出した(1,000ポイント満点)。ファクターごとの総合満足度に対する影響度は、「障害受付対応」(7%)、「復旧作業」(12%)、「平時の対応」(34%)、「サービスメニュー」(27%)、「コスト」(21%)となっている。

サーバー機保守契約の満足度ランキングは、ランキング対象となった10社中、リコージャパンが639ポイントで3年連続第1位となった。同社はすべてのファクターで全体を大きく上回りトップスコアを得ている。第2位はユニアデックス(607ポイント)、第3位は大塚商会(599ポイント)となった。
尚、当調査では、保守契約に基づき実際の保守作業を実施しているフィールドサービス会社を評価対象としている。

 

◆満足度の更なる向上のためには、通常の保守作業にプラスした顧客接点活動が重要◆

サーバー機のトラブル発生頻度は年々僅かに減少がみられる。今回の調査では、この1年でサーバー機の障害・トラブルを経験した企業は38%となり、この1年のうちに一度も保守サービス会社へ修理を依頼しなかった企業が6割強を占める結果となっている。

また、定額の年間保守契約を結んでいるものの、定期点検契約がなく、トラブルの復旧を依頼する機会もない為、この1年内に保守サービス会社からのコンタクトが一度も無かった企業は全体の26%と、約4分の1を占める。この場合の満足度スコアは全体平均を40ポイント以上下回っており、保守サービス会社との接点の少なさが保守サービスに対する満足度を大きく押し下げる要因となっていることがみてとれる。

 一方、定期点検契約がなく、トラブル復旧作業の依頼もしていない顧客であっても、それとは別に様子伺いや提案活動による保守サービス会社からのコンタクトがあった企業の満足度は、平均を20ポイント以上上回る。特に、システムの運用や保守への課題として多く挙がっている“コスト削減”や“運用負担軽減”、“セキュリティ強化”に関する提案を受けたことがある企業は、満足度スコアが全体平均を80~90ポイントと大きく上回るとともに、サービス継続意向を示す企業の割合も約4割と、全体平均(26%)を大きく上回る。障害復旧や点検といった保守作業以外でコンタクトを受けている顧客、特に自社の課題・ニーズに沿った提案を受けている顧客は、保守サービス会社を非常に高く評価していることがうかがえる。

 

トラブルの復旧作業を行う機会が少ない中では、たとえ安定的なサーバー稼働を維持できていたとしても、それだけでは顧客から高い評価を得ることは難しいといえる。利用サービスに対する満足感を向上させ、保守サービス会社へのロイヤリティを高めていくためには、顧客の期待を上回る活動を付加していくことが必要である。現状の保守サービスに対する満足度向上とともに、サーバー機の保守以外のサービス利用へとつなげていくためにも、トラブル対処や点検だけではない、プラスアルファの顧客接点活動は重要となる。

 

*J.D. パワーが結果を発表する調査はすべてJ.D. パワーが第三者機関として自主企画により実施したものです。

 

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