CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本浩二、略称:J.D. パワー)は、2019年携帯電話サービス顧客満足度調査SMの結果を発表した。
総合満足度ランキングは下記の通り。
第1位:au(540ポイント)
4年連続の総合満足度第1位。「電話機」「各種提供サービス」「各種費用」「電話機購入経験」
「アフターサポート」の5ファクターで最高評価。
第2位:ドコモ (531ポイント)
第3位:ソフトバンク (519ポイント)
期待される分離プランによる満足度改善
携帯電話料金に対する満足度は年々低下が続いており、本年の調査でも業界全体で昨年から-7ポイントの低下となった。しかし、近年各社が提供を開始した「分離プラン*1」の利用者の満足度は高いことがわかった。分離プラン利用者は全体のまだ2割程度ではあるものの、料金に対する満足度は業界平均を15ポイント上回る結果となっている。本調査では、現在の携帯電話会社に加入してから3年超が経過しているユーザーを対象に、「以前と比べて利用料金がお得になってきたか」「以前と比べて料金プランが分かりやすくなってきたか」を尋ねているが、分離プラン利用者は全体と比べて、割安感や料金プランのわかりやすさを実感している傾向が強い(下図)。 また、分離プラン利用者では、月間のデータ通信使用量が1GB以下といったライトユーザーや、10GB超といったヘビーユーザーにおいて特に満足度が高く、このような層を中心に各社の新料金プランが功を奏していると推察される。今後は月間使用量2GB~6GBといった中間層のニーズに合った料金プランの打ち出しや演出が求められる。
*1 通信サービスの月額料金と端末代金を分離した新体系の料金プラン
ポイントプログラムの拡充は顧客ロイヤルティ向上にも寄与
近年、携帯電話サービスキャリア各社では携帯電話以外の各種サービス(インターネットやエンタメ、生活インフラ、金融サービス等)の提供や決済サービスの拡充等、自社経済圏形成への取り組みが顕著となっている。
本調査では携帯電話サービスキャリアが提供する各種サービスや決済サービス等を利用しているユーザーほど、ポイントプログラムに対する評価が高い傾向がうかがえた。加えてポイントプログラムを有効活用しているユーザーやポイントの貯まりやすさを実感しているユーザーほど、現在利用中の携帯電話サービスキャリアを今後も「まったく変更したくない」とする意向が高い。ポイントプログラムを核とした経済圏形成は顧客のロイヤルティ醸成に大きな効果があると言える。しかしながら、半数以上のユーザーはまだキャリアのポイントプログラムを有効活用できていないとしており、活用促進に向けての認知向上やサービス拡充といった取り組みが今後も望まれる。
《 J.D. パワー 2019年携帯電話サービス顧客満足度調査SM概要 》
年に一回、ドコモ、au、ソフトバンクの大手3キャリアサービス(サブブランドは除く)で携帯電話を利用している全国の個人(16~64歳)を対象に、携帯電話サービスの満足度を聴取し明らかにする調査。今年で21回目の実施となる。
■実施期間:2019年7月
■調査方法:インターネット調査
■回答者数:27,600人
総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。顧客満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度が大きい順に、「各種費用」(25%)、「通信品質・エリア」(23%)、「各種提供サービス*2」(21%)、「電話機」(14%)、「アフターサポート」(12%)、「電話機購入経験」(5%)となっている(カッコ内は影響度)。
*2 各種提供サービス: 携帯電話会社が提供している各種サービスのことを指す。端末の補償サービスやセキュリティ関連サービス、ポイントプログラム等を指す。
*J.D. パワーが調査結果を公表する全ての調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。
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