Press Release

コロナ禍において文書出力環境の課題意識に変化

富士ゼロックスとリコーが各部門でNo.1

 CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本浩二、略称:J.D. パワー)はJ.D. パワー 2020年カラー複合機顧客満足度調査SMおよびJ.D. パワー 2020年カラーレーザープリンター顧客満足度調査SMの結果を発表した。

 

文書管理効率化やワークスタイル変革へのニーズが上昇

 本年の調査は、新型コロナウイルスの感染再拡大が顕著となり始めた7月初旬から7月下旬にかけて行った。そのような中で実施された本年の調査では、オフィス業務や文書出力環境において今後取り組むべき課題として、「文書管理効率化」や「IT/NWシステムと連携した出力環境の整備」、「クラウドやモバイル端末の活用」、「ワークスタイル変革/オフィス環境改善」を挙げる企業が、昨年に比べ増加した(下グラフ参照)。新型コロナウイルスの感染拡大やテレワーク導入の流れの中、多くの企業が文書関連業務においても従来のワークスタイルの見直しを迫られている様子がうかがえる。新型コロナウイルスの感染拡大は、オフィス複合機に対する顧客の捉え方や期待を大きく変化させるきっかけになったと推察される。

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9割の企業が紙文書中心業務、DXは複合機の顧客満足度向上にも寄与

複合機やメーカー・販売店の提供サービスが、自社の生産性向上や働き方改革等の業務効率化に役立っているかを聴取したところ、約8割(79%)の企業が「かなり役立っている」「まあ役立っている」と回答している。しかしそのうち、業務効率化に役立てている内容については「社内資料の作成」が55%と最も多く挙がっており、「営業現場の効率化」(外出先からの社内資料やメール、FAX確認等)や「文書の仕分け保管」(紙書類電子化、受信FAX仕分け、OCR処理等)、「受発注業務の効率化」(ペーパーレスFAX、基幹システム連携等)といった文書出力機器に留まらないソリューション活用についてはまだ2割前後の水準となっている(下グラフ参照)。 このような状況から、複合機メーカーの企業の業務効率化への貢献にはまだ大きな余地が残っていると言える。

 また、社内業務プロセスの現状について聴取したところ、約9割(89%)が「紙の書類がまだ多く、社内業務も紙を中心に回っているものが多い」と回答しており、ほとんどの企業で紙を中心とした業務が依然として行われている。一方でこのような紙中心の業務プロセスではなく、紙文書電子化によるITを使った業務フローを行っている企業では、複合機に対する満足度が総じて高い傾向が見られている。

 近年の働き方改革に対する関心の高まりやペーパーレス化といった流れの中、複合機メーカー各社は企業の生産性向上やワークスタイル変革へ寄与すべく、その機能開発やサービス提供に取り組んできた。今回の新型コロナウイルスの感染拡大はその“来るべき未来”の到来が早まったとも言える。新型コロナウイルスの収束に関わらず、この先のテレワーク時代を見据え、顧客のDX推進にどのように寄与していけるか、重要な局面を迎えている。

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J.D. パワー 2020年カラー複合機顧客満足度/カラーレーザープリンター顧客満足度No.1を発表

総合満足度ランキングは下記の通り。

【カラー複合機顧客満足度調査】

<ラージ&ミドルオフィス市場部門>※従業員数30名以上企業市場

第1位:富士ゼロックス(659ポイント)

「商品」「営業対応」の2ファクターで最高評価。

第2位:リコー(657ポイント)

「保守サービス」ファクターで最高評価。

第3位:キヤノン(654ポイント) 

<スモールオフィス市場部門>※従業員数5名以上30名未満企業市場

第1位:リコー(642ポイント)

「商品」「営業対応」「保守サービス」の3ファクターで最高評価。 

第2位:富士ゼロックス(636ポイント)

「コスト」ファクターで最高評価。

第3位:キヤノン(633ポイント)

【カラーレーザープリンター顧客満足度調査】

第1位:リコー  (640ポイント)

3年連続の総合満足度第1位。「商品」「コスト」「保守サービス」の全3ファクターで最高評価。 

第2位:富士ゼロックス(636ポイント)

第3位:沖データ(612ポイント)

 

《 J.D. パワー 2020年カラー複合機顧客満足度調査SM/J.D. パワー 2020年カラーレーザープリンター顧客満足度調査SM概要 》

年に一回、全国の企業を対象にオフィスで使用するカラー複合機*1およびカラーレーザープリンター*2の利用状況や各種経験、満足度を聴取し明らかにする調査。

尚、カラー複合機顧客満足度調査(旧:カラーコピー機顧客満足度調査)は、本年より調査名を変更している。

■実施期間:2020年7月 ■調査方法:郵送調査

■調査回答社数:

カラー複合機ラージ&ミドルオフィス市場(従業員数30名以上企業):6,713社

カラー複合機スモールオフィス市場(従業員数5名以上30名未満企業):3,232社

カラーレーザープリンター(従業員数5名以上企業):2,450社

総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に 1,000 ポイント満点で総合満足度スコアを算出。顧客満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度が大きい順にカラー複合機では「商品」(36%)、「保守サービス」(26%)、「コスト」(25%)、「営業対応」(14%)。カラーレーザープリンターでは「商品」(69%)、「コスト」(22%)、「保守サービス」(10%)となっている(カッコ内は影響度)。

*1 プリント機能、ファクシミリ機能、スキャン機能などを利用できるデジタル複合機を対象として実施。プリンターをベースとするような卓上小型機やインクジェット複合機については調査対象外

*2 レーザー方式(LED方式を含む)の単機能カラープリンターを対象として実施。インクジェット、熱転写など、レーザー方式以外のプリンター、およびプリンターとして使用している複合機は調査対象外

 

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