Press Release

新型コロナウイルス感染拡大が長期化する中、クレジットカード発行会社への信頼度が低下

全国系部門ではAmerican Express(アメリカン・エキスプレス)、地方系部門ではRegions Bank(リージョンズ・バンク)がそれぞれ首位

CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である J.D. Power(本社:米国ミシガン州 トロイ)は、現地時間8月20日に、J.D. Power 2020 U.S. Credit Card Satisfaction Study SM(J.D. パワー 2020年米国クレジットカード顧客満足度調査SMの結果を発表した。

本調査は、年に一回、米国のクレジットカードの利用者に対して、直近1年間のクレジットカード発行会社に対する満足度を聴取したもので、「全国系部門」、「地方系部門」の2部門の結果を発表している。

新型コロナウイルスの感染拡大が消費者のセンチメントを悪化させるなか、米国のクレジットカード利用者は、最も必要とする時にクレジットカード発行会社がサービスを提供してくれることに対して利用者からの信頼を失いつつある。本調査によると、新型コロナウイルスの感染拡大後からクレジットカード顧客満足度における重要な指数においての悪化がみられた。

J.D. パワー バンキング・アンド・ペイメントインテリジェンス部門、ジョン・キャベルは、「2019年9月~2020年3月実施の調査結果では、クレジットカードの顧客満足度は過去最高を更新する軌道に乗っていた。それが新型コロナウイルスの感染拡大によってすべて逆転し、顧客満足度、信頼度、推奨意向、ブランドイメージの数値は2020年5月の調査では急激に悪化した。この期間は、クレジットカード発行会社にとっての『Moment of Truth(真実の瞬間)*1』であり、今後数ヶ月間の調査結果は、この悪化が継続的な傾向であるのかを判断するために重要なものとなる。クレジットカード発行会社の、先を見越した積極的なコミュニケーションを行い、顧客の苦痛や不安に対応するために顧客と緊密に連携してサービスを提供する能力が、長期的なビジネス存続のために非常に重要になる。」と述べている。

1 顧客が企業の価値判断をする瞬間を指す米国のマーケティング用語。

 

2020年の調査の主なポイントは以下の通り:

コロナ禍においてクレジットカードの顧客満足度は急激に悪化

新型コロナウイルスの感染拡大以前の2019年9月~2020年3月実施の調査結果において、クレジットカード発行会社は過去最高レベルの顧客満足度となる道を歩んでいた。しかし、本年度調査の最終実施期間である2020年5~6月実施の結果が悪かったために、その傾向は続くことはなかった。2020年5~6月実施調査では、クレジットカードの利用条件やコミュニケーションに対する満足度の低下によって、総合満足度は前年比で10ポイント低下した(1,000ポイント満点)。しかしながら、コロナ禍以前のリードがあったために2020年度調査の総合満足度は前年比で6ポイント(1,000ポイント満点)上昇した。

 

新型コロナウイルス感染拡大を受けた顧客満足度の低下、クレジットカード調査で特有の動き

J.D. パワーは複数の業界において、新型コロナウイルス感染拡大を受けた顧客満足度、消費者態度の変化を追跡調査してきた。その追跡調査の結果、満足度がすべての指標において悪化したことはクレジットカード調査特有の傾向であった。リテールバンクや住宅ローンなどの他の消費者向け金融サービスの調査では、新型コロナウイルス感染拡大の間に顧客満足度が改善した。

 

顧客満足度の低下、富裕層とコロナの感染拡大により経済的に影響を受けた層で顕著

顧客層別にみると、顧客満足度が最も大きく低下した層は、富裕層とマス富裕層*2で、新型コロナウイルスの感染拡大以来、総合満足度スコアは14ポイント低下した。一般的にこれらの顧客層は、クレジットカード会社にとってビジネスの観点から最も重要な顧客層の一つである。また、新型コロナウイルス感染拡大の影響を経済的に受けた顧客層は、影響を受けていない顧客層と比較し、総合満足度スコアが14ポイント低い結果となった。

*2  マスマーケットの中の分類で、一般的には金融資産が10万ドル以上100万ドル未満の層を指す。

 

クレジットカード発行会社は、顧客への積極的な働きかけにおいて銀行や住宅ローン業界に遅れ

クレジットカードの顧客のうち、過去12ヶ月間にカード発行会社から積極的に連絡を受けたことがあると答えた顧客はわずか36%であった。本年J.D. パワーが同期間に実施した住宅ローンを利用していた顧客の60%、リテールバンクを利用していた顧客の48%とは対照的な割合であった。不透明な経済状況の中、顧客は質問がある場合やアカウントに関するサポートが必要な場合には常にクレジットカード発行会社に連絡する必要があるため、顧客とのコミュニケーションは信頼とブランドロイヤルティを構築する上で非常に重要である。

 

カードの切り替えを計画している顧客は少数

コロナ禍においても、クレジットカード顧客の89%は現在のクレジットカードはニーズを十分に満たしていると回答していた。この結果は、今回の顧客満足度の低下が早期の顧客の離反を指し示すものではないということから、クレジットカード発行会社にとっては希望の兆しである。しかしながら、クレジットカード発行会社は顧客が自身のカードの利用条件や特典を理解しているかどうかを確認する必要がある。また顧客は、有料会員に対する特典やトラベルポイントが現状においてもはや必要ではないと判断する場合には、カードを変更すべきである。

 

顧客満足度ランキング

【全国系部門】

第1位:American Express(アメリカン・エキスプレス)(838ポイント)

第2位:Discover(ディスカバー)(837ポイント)
第3位:Bank of America(バンク・オブ・アメリカ)(812ポイント)

【地方系部門】

第1位:Regions Bank(リージョンズ・バンク)(816ポイント)

第2位:BB&T(BB&T)、PNC(PNC)(同点、815ポイント)

 

《J.D. パワー 2020 年米国クレジットカード顧客満足度調査SM概要》

年に一回、クレジットカードの利用者に対して、直近1年間のクレジットカード発行会社に対する満足度を聴取し明らかにする調査。今年で14回目の実施となる。

■実施期間: 2019年9月、2019年11-12月、2020年2-3月、2020年5-6月の4期間に分けて実施

■調査方法:インターネット調査 ■調査対象:クレジットカード利用者 ■調査回答者数:29,106人

総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を 基に 1,000 ポイント満点で総合満足度スコアを算出。顧客満足度を構成するファクターは総合満足度に対する影響度が大きい順に、「顧客対応」、「利用条件」、「コミュニケーション」、「会員向けサービス/特典」、「ポイント」、「重要局面」の6ファクターとなっている。

*本報道資料は、現地時間 2020年8月 20日に米国で発表されたリリースを要約したものです。

 

原文リリースはこちら

https://www.jdpower.com/business/press-releases/2020-us-credit-card-satisfaction-study

 

 

 

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