セグメント別で最も高い商品魅力度評価となった8モデル中3モデルが初期品質でもトップ評価
ダイハツ ムーヴ キャンバス、日産キックス、スズキ ソリオは商品魅力と初期品質の2調査で1位
CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本浩二、略称:J.D. パワー)は、J.D. パワー 2021年 日本自動車商品魅力度(Automotive Performance, Execution and Layout、略称APEAL)調査SMの結果を発表した。自動車の商品魅力を捉える本調査は新車購入者を対象に年1回実施され、今回で11回目となる。
近年、先進技術の普及やパワートレインの多様化により、ユーザーが自動車を評価する視点が変化しつつある。このような市場変化に対応し、ユーザー視点の商品魅力の再定義を狙うべく、本調査は、先日発表した日本自動車初期品質調査、及び先進技術等の装備有無や利用状況やユーザー評価などを聴取する日本自動車テクノロジーエクスペリエンス調査と併せ、調査内容を全面的に刷新して行った。
調査の結果、商品魅力に対する高い満足度はブランドロイヤルティ強化に有効であることが改めて確認された。また、セグメント別ランキングで1位となった8モデル中3モデルは初期品質調査でも1位と、品質と魅力の両面で高い評価を受けていることが明らかになった。
2021年のスコア概要は下記の通り:
- 2021年調査の業界平均は657ポイント(1,000ポイント満点)となった。ランキング対象14ブランド中10ブランドが業界平均を上回る評価だった。
- ランキング対象ブランドの中で最も高評価だったのはレクサス(745ポイント)であった。レクサスは初期品質調査でも1位となり、初期品質、商品魅力の両面で高い評価を得た。マスマーケットブランドの中ではMINI (714ポイント)が最も高い評価となった。
- セグメント別ランキングでは、日産、スズキ、トヨタのモデルが各2セグメントで、ダイハツ、スバルのモデルが各1セグメントで1位となった。
2021年調査の主なファインディングは下記の通り:
セグメント別で最も高い商品魅力度評価となった8モデル中3モデルが初期品質でもトップ評価
- セグメント別ランキングで1位となった8モデル中、ダイハツ ムーヴ キャンバス(軽スーパーハイトワゴン)、日産キックス(コンパクトSUV)、スズキ ソリオ(コンパクトミニバン)は初期品質調査でもセグメント1位であった。これら3モデルは初期品質、商品魅力の両面で高い評価を受けたことになる。
- その他のセグメントについては、スズキ ハスラー(軽ハイトワゴン)、日産ノート(コンパクト)、スバル レヴォーグ(ミッドサイズ)、トヨタ ハリアー(ミッドサイズSUV)、トヨタ アルファード(ミニバン)が1位となった。
商品魅力に対する評価が高いほどブランド再購入意向が向上
- APEALスコアが800ポイント以上の高評価ユーザーは全体の17%、同様に500ポイント未満の低評価ユーザーも17%みられる。「次回同じブランドの車を必ず買う」との回答率は、高評価ユーザーでは39%だったのに対し、低評価ユーザーではわずか6%にとどまった。商品魅力に対する高い満足度がブランドロイヤルティの強化に有効なことを示唆する結果といえる。
- 高評価ユーザーは低評価ユーザーに比べ、10カテゴリー全てにおいて評価が高い。このことから、高い評価を得るためには、様々な観点から総合的に商品魅力を高めることが必要といえる。中でも特に高評価ユーザーと低評価ユーザーで評価差が開いたのは「パワートレイン」で、高評価ユーザー:891ポイント、低評価ユーザー:405ポイントの486ポイント差、次いで「ドライビングフィール」で、高評価ユーザー:896ポイント、低評価ユーザー:417ポイントの479ポイント差であった。動力性能や走りの質感が商品魅力評価を分けるポイントとなっていることがわかる。
プラグインハイブリッドと電気自動車は動力性能の評価が高いが、燃費/航続距離の評価は大きく分かれる
- ガソリン、ディーゼル、ハイブリッド、プラグインハイブリッド、電気自動車の5種のパワーユニット別に評価をみた場合、「パワートレイン」の評価が最も高いのは電気自動車(775ポイント)であった。パワーやスムーズさだけでなく、静粛性が高く評価されている。次に評価が高かったのがプラグインハイブリッド(746ポイント)であった。
- 一方「燃費/航続距離」評価については、電気自動車は579ポイントと5種の中で最も低く、まだ課題がみられた。これに対し、プラグインハイブリッドの評価は739ポイントと5種の中で最も優れている。動力性能と燃費/航続距離の組み合わせにおいて、プラグインハイブリッドが最もバランスの取れた高い評価を得ている。
J.D. パワー 2021年 日本自動車商品魅力度調査SM 、各部門のNo.1を発表
【ブランドランキング】
総合第1位: レクサス
マスマーケット第1位: MINI
【セグメントアワード】
軽ハイトワゴン第1位:スズキ ハスラー
軽スーパーハイトワゴン第1位:ダイハツ ムーヴ キャンバス
コンパクト第1位:日産 ノート
コンパクトSUV第1位: 日産 キックス
ミッドサイズ第1位:スバル レヴォーグ
ミッドサイズSUV第1位:トヨタ ハリアー
コンパクトミニバン第1位:スズキ ソリオ
ミニバン第1位:トヨタ アルファード
《J.D. パワー 2021年 日本自動車商品魅力度調査SM概要》
年に一回、新車購入後2~13ヶ月経過したユーザーを対象に、所有する自動車の商品魅力について10カテゴリー37項目の評価を聴取。回答結果を元に1,000ポイント満点で商品魅力度スコアを算出。今年で11回目の実施となる。
10カテゴリーは以下の通り:
「外観」、「車両設定/始動」、「乗降性」、「内装」、「パワートレイン」、「ドライビングフィール」、「安全性」、「インフォテインメント」、「快適性」、「燃費/航続距離」
■実施期間:2021年5月~6月
■調査対象:新車購入後2~13ヶ月経過したユーザー(18歳以上)
■調査方法:インターネット調査
■調査回答者数:19,615
*J.D. パワーが調査結果を公表する全ての調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。
【ご注意】本紙は報道用資料です。弊社の許可なく本資料に掲載されている情報や結果を広告や販促活動に転用することを禁じます。
J.D. パワーでは、本調査以外にも、毎年複数の自動車関連調査の結果をリリースとして発表しています。
~2021年 J.D. パワー 自動車関連調査発表スケジュール~
日本自動車セールス顧客満足度(SSI)調査 : 8月
日本自動車サービス顧客満足度(CSI)調査 :8月
日本自動車初期品質調査 (IQS) : 9月
日本自動車商品魅力度(APEAL)調査 : 10月
日本自動車テクノロジーエクスペリエンス(TXI)調査 : 11月
日本自動車耐久品質(VDS)調査 : 12月
J.D. パワーについて:
J.D. パワー(本社:米国ミシガン州トロイ)は消費者のインサイト、アドバイザリーサービス、データ分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。50年以上にわたり、ビッグデータやAI、アルゴリズムモデリング機能を駆使し、消費者行動を捉え、世界を牽引する企業に、ブランドや製品との顧客の相互作用に関する鋭い業界インテリジェンスを提供するパイオニアです。