CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本浩二、略称:J.D. パワー)は、J.D. パワー 2021年サーバー保守サービス顧客満足度調査SM の 結果を発表した。
保守費用に対するコストダウン意識が緩和
本年調査では、社内システムの保守・運用における課題に「保守費用の削減」を挙げる企業が減少した。昨年までは約半数の48%の企業が課題に挙げていたが、今年は43%にまで低下している。新型コロナウイルス感染拡大から1年半ほどが経過した中、コストダウンへの取り組みが落ち着き、この先、投資に向かう企業も増え始めていくことが推察される。
引き続き高い「システム管理者の運用負担軽減」ニーズ
一方、本年調査でも多くの企業が今後の保守・運用における課題として「システム管理者の運用負担軽減」を挙げる傾向が続いている。
全体では44%となり、従業員数300名以上の大企業・中堅企業では51%と半数超が、100名以下の中小企業においても38%と約4割近くの企業が課題として挙げている。中小企業を中心とした社内のIT人材不足や、大企業・中堅企業を中心に進むテレワーク等の新しい働き方への対応といった環境下において、引き続き社内のシステム管理者の負荷軽減は大きな取り組みテーマとなっていると言える。
運用代行等、管理者の負担軽減にもつながるサービスはCS向上にも寄与
システム管理における運用負荷軽減につながるサービスとして、サーバーの「リモート監視」、「ヘルプデスク」、「運用代行」といったサービスが挙げられる。ハードウェア保守契約に加えてこのようなサービスの契約も行っている企業は、サーバー保守サービスに対する満足度が総じて高い傾向にある(下図参照)。
また、保守サービス会社から「運用関連サービス」の紹介や提案を受けたことがある場合、満足度が大きく高まる傾向も見られている。しかし、直近1年以内に保守サービス会社からそのような紹介・提案を受けたことがあるというケースは1割に満たない低い水準が続いている。「保守サービス」という顧客に身近な存在となりえる立場を活かし、顧客のIT運用環境をより広くサポートしていくための更なる取り組みが求められる。
J.D. パワー 2021年サーバー保守サービス顧客満足度No.1を発表
総合満足度ランキングは下記の通り(対象7ブランド)
第1位:リコージャパン(632ポイント)
7年連続の総合満足度第1位。「平時の対応」「サービスメニュー」「コスト」「復旧作業」「障害受付対応」の全5ファクターで最高評価。
第2位:大塚商会(595ポイント)
第3位:日本IBM、NECフィールディング(同点、587ポイント)
《 J.D. パワー 2021年サーバー保守サービス顧客満足度調査SM概要 》
年に1回、全国の企業を対象にサーバー機(メインフレーム・オフコン含む)の保守サービスの利用状況や各種経験、満足度を聴取し明らかにする調査。今年で14回目の実施となる。
尚、本年より調査名をサーバー保守サービス顧客満足度調査に変更している。(旧:IT機器保守サービス顧客満足度調査<サーバー機編>)
■実施期間:2021年7月中旬~8月中旬
■調査方法:郵送調査
■調査対象:サーバー機(メインフレーム・オフコン含む)の保守契約をしている企業(従業員数50名以上)
■調査回答社数:1,862社から2,208件 ※1回答企業から最大2社の評価を聴取
総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に 1,000 ポイント満点で総合満足度スコアを算出。顧客満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度が大きい順に、「平時の対応」(37%)、「サービスメニュー」(29%)、「コスト」(20%)、「復旧作業」(9%)、「障害受付対応」(5%)となっている(カッコ内は影響度)。
*J.D. パワーが調査結果を公表する全調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。
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J.D. パワーについて:
J.D. パワー(本社:米国ミシガン州トロイ)は消費者のインサイト、アドバイザリーサービス、データ分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。50年以上にわたり、ビッグデータやAI、アルゴリズムモデリング機能を駆使し、消費者行動を捉え、世界を牽引する企業に、ブランドや製品との顧客の相互作用に関する鋭い業界インテリジェンスを提供するパイオニアです。