Press Release

コロナ禍でのトラフィック量増加の中でも、通信品質の満足度は前年並みの水準を維持

自宅でのインターネット利用時間や動画配信サービス等の高負荷サービスの利用が増加

 CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本浩二、略称:J.D. パワー)は、J.D. パワー 2021年固定ブロードバンド回線サービス顧客満足度調査SMの結果を発表した。

自宅でのインターネット利用時間や動画配信サービス等の高負荷サービスの利用が増加

 昨年12月に実施した本調査では、固定インターネット回線サービスの顧客満足度に加え、コロナ禍における利用動向についても聴取した。
 新型コロナウイルス感染拡大以降、固定インターネット回線サービスの利用に関して発生した事象について聴取したところ、回答の多いものから順に「自分自身のインターネット利用時間が増えた(23%)」、「自分以外の同居家族・同居人のインターネット利用時間が増えた(14%)」、「テレワークや仕事で利用する機会・時間が増えた(13%)」「データ通信量の大きいサービスの利用や、サイズの大きいファイルを扱う機会が増えた(10%)」となり、インターネット回線利用の長時間化や回線に対する負荷の高いサービスの利用の増加を示す結果となった。
 また、インターネットの利用目的(下図参照)についても、データ通信量の多い「動画や映像サービスの視聴/投稿」、「音楽再生・楽曲ファイルのダウンロード」、「オンラインゲーム」、「オンラインストレージ」といったサービスを利用するユーザーがそれぞれ前年から3pt~6pt増加していることが確認された。加えて「インターネットオークション/フリマ」、「金融サービス」、「電子書籍閲覧/ダウンロード」等のオンラインサービスの利用者も増えている。いずれも家で過ごす時間が増えたことも一因だと考えられる。2021年調査で新規に追加した「ビデオ通話/WEB会議ツールを使っての知人などとの通話(21%)」、「テレワーク(17%)」でも2割前後のユーザーが利用すると回答している。

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 顧客満足度を見ると、このようにインターネットのトラフィック量増加にもかかわらず、通信品質に対する満足度は578ptで、昨年と同レベルの水準(前年比-1pt)を維持していることが確認できた。通信品質の詳細評価をみても「速度」と「安定性」の両面で昨年とほぼ同水準の満足度評価を得ている。
 こうした背景には、多くの通信事業者が中長期的な需要の増加を見据え、着実に設備投資を実施していることがあると推察される。
 新型コロナウイルス感染収束以降も、今後もあらゆるシーンにおいてインターネットの利用が増加していくことが予想される。自宅で安定的にインターネット接続できる環境が今以上に求められていくであろう。通信事業者においては今後のトラフィック状況を見据えながら、通信品質の維持・向上に向けた設備構築や、より速い回線プランの利用促進へ向けた取り組み等が期待される。また、通信トラブルや不具合時におけるユーザーサポートの重要性もより高まっていくと考えられる。顧客個々にとって最適なサポートチャネルや解決手段を提供していくことも今後益々重要になってくるであろう。

 

J.D. パワー 2021年 固定ブロードバンド回線サービス顧客満足度No.1を発表

本調査での全国9エリアにおける総合満足度ランキングは次のとおりとなった。

<北海道エリア>

第1位:ドコモ光(554ポイント)
 3年連続の総合満足度第一位。
 「通信品質」「各種提供サービス」の2ファクターで最高評価。

第2位:フレッツ光(NTT東日本)(544ポイント)

第3位:J:COM NET(538ポイント) 
    「各種費用」ファクターで最高評価。

<東北エリア>

第1位:ドコモ光(542ポイント)
 
「各種提供サービス」「サポート」の2ファクターで最高評価。

第2位:auひかり(536ポイント)
    「通信品質」ファクターで最高評価。

第3位:フレッツ光(NTT東日本)(531ポイント) 
    「各種費用」ファクターで最高評価。

<関東エリア>

第1位:NURO光(613ポイント)
 5
年連続の総合満足度第一位。
 「通信品質」「各種提供サービス」「各種費用」の3ファクターで最高評価。

第2位:auひかり(557ポイント)
  「サポート」ファクターで最高評価。

第3位:J:COM NET(536ポイント) 

<東海エリア>

第1位:コミュファ光(564ポイント)
 
5年連続の総合満足度第一位。「通信品質」ファクターで最高評価。

第2位:CCNet(562ポイント)
    「各種費用」「サポート」の2ファクターで最高評価。

第3位:ドコモ光(547ポイント) 

<関西エリア>(北陸含む)

第1位:NURO光(641ポイント)
 
「通信品質」「各種提供サービス」「各種費用」の3ファクターで最高評価。

第2位:KCN(597ポイント)
    「サポート」ファクターで最高評価。

第3位:Baycom(582ポイント) 

<中国エリア>

第1位:フレッツ光(NTT西日本)(560ポイント)
 
「通信品質」「各種提供サービス」「サポート」の3ファクターで最高評価。

第2位:メガ・エッグ 光ネット(557ポイント)
    「各種費用」ファクターで最高評価。

第3位:ドコモ光(544ポイント) 

<四国エリア>

第1位:ピカラ光ねっと(600ポイント)
 
5年連続の総合満足度第一位。
 「通信品質」「各種提供サービス」「各種費用」「サポート」の全ファクターで最高評価。

第2位:ドコモ光(555ポイント)

第3位:フレッツ光(NTT西日本)(551ポイント) 

<九州エリア>

第1位:BBIQ光インターネット(594ポイント)
 
5年連続の総合満足度第一位。
 「通信品質」「各種提供サービス」「各種費用」「サポート」の全ファクターで最高評価。

第2位:フレッツ光(NTT西日本)(569ポイント)

第3位:ドコモ光(549ポイント) 

<沖縄エリア>

第1位:auひかり ちゅら、ドコモ光(同点、582ポイント)
 
auひかり ちゅらは、4年連続の総合満足度第一位。「通信品質」ファクターで最高評価。
 ドコモ光は「各種提供サービス」「各種費用」の2ファクターで最高評価。

第3位:フレッツ光(NTT西日本)(543ポイント) 

《 J.D. パワー 2021年固定ブロードバンド回線サービス顧客満足度調査SM概要 》

年に一回、固定ブロードバンド回線サービスを家庭で利用しているユーザーを対象に、固定ブロードバンド回線サービスの利用状況や各種経験、満足度を聴取し明らかにする調査。今年で8回目の実施となる。

■実施期間:2020年12月              ■調査方法:インターネット調査

■調査対象:固定ブロードバンド回線サービス(FTTHもしくはCATV)を家庭で利用する全国9地域*1の20~74歳男女(世帯内の固定インターネット回線選定関与者)    

■回答者数:13,680人

*1北海道/東北/関東/東海/関西(北陸含む)/中国/四国/九州/沖縄

総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。顧客満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度が大きい順に、「通信品質」(36%)、「各種提供サービス*2」(32%)、「各種費用」(26%)、「サポート」(6%)となっている(カッコ内は影響度)。

*2 固定インターネット回線事業者が提供している各種サービス。利用実績に応じたポイントサービス/プログラム、インターネット回線を利用した固定電話サービス、テレビ・映像サービス、セキュリティサービスなど。

 

*J.D. パワーが調査結果を公表する全調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。

【注意】本紙は報道用資料です。弊社の許可なく本資料に掲載されている情報や結果を広告や販促活動に転用することを禁じます。

J.D. パワーについて:
J.D. パワー(本社:米国ミシガン州トロイ)は消費者のインサイト、アドバイザリーサービス、データ分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。50年以上にわたり、ビッグデータやAI、アルゴリズムモデリング機能を駆使し、消費者行動を捉え、世界を牽引する企業に、ブランドや製品との顧客の相互作用に関する鋭い業界インテリジェンスを提供するパイオニアです。

       

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