Press Release

2023年カスタマーセンターサポート満足度調査<金融業界編>

若年層中心に進むAIチャットボット利用。若年層・中年層で満足度向上も、解決率には未だ課題

CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本浩二、略称:J.D. パワー)は、J.D. パワー 2023年カスタマーセンターサポート満足度調査SM<金融業界編>の結果を発表した。

本調査は金融業界におけるカスタマーセンターサポートの利用者満足度を調べるもので、金融8業態を対象に、「コールセンター」、「オペレーターによるチャットサポート(有人チャット)」、「自動応答によるチャットサポート(AIチャットボット)」、「メール問い合わせ/問い合わせフォーム」、「FAQ(よくある質問)ページ)」を利用した人を対象に行った。

 

コールセンター利用率が低下、若年層中心に進むAIチャットボット利用

直近で利用したサポート機能の利用率は、金融業界全体では「コールセンター」が50%となり、前々回調査(2021年11月発表)と比較すると-6ポイントとなった。年代別にみると、高年層(60代・70代)では-3ポイントにとどまるものの、中年層(40代・50代)で-6ポイント、若年層(20代・30代)で-8ポイントとなっている。年代により低下幅は異なるものの、若年層・中年層で着実にコールセンター離れが進んでおり、特に若年層の利用率は低く4割以下となった。

「コールセンター」の利用率が低下する一方で、「自動応答によるチャットサポート(以下、「AIチャットボット」)」は近年、業界での注目度が高く、導入企業も増えている。本調査においても利用率が徐々に増加していることが確認され、中でも、若年層での利用率が最も高く13%となっている。

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「AIチャットボット」は若年層・中年層で満足度向上も、解決率の更なる改善が求められる

金融業界全体の総合満足度は710ポイント(1,000ポイント満点)と、前回調査(2022年10月発表)の708ポイントから横ばいであった。しかし、直近に利用したサポート機能別にみると、「AIチャットボット」利用者の満足度が前回調査から+11ポイントと最も向上していた。いずれの年代でも改善が確認されたが、中でも若年層で+12ポイント、中年層で+14ポイントとなっており、若年層・中年層共に「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」において、最も前回調査からの改善が見られた。

サポート機能の利用における用件解決状況については、全体では「完全に解決した」割合は7割程度であるが、いずれの年代の「AIチャットボット」利用者においても「完全に解決した」と回答した割合はいまだ6割を下回っている。「AIチャットボット」の満足度は前回調査から改善しているものの、更なる満足度向上には、回答の精度や解決率に一層の改善が求められる。

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エフォートレスな問い合わせ体験による満足度や継続利用意向、推奨意向の向上に期待

本調査では、問い合わせ用件の解決に要した労力についても聴取している。労力レベルを低負担、中負担、高負担に分類し*1、直近で利用したサポート機能の満足度や評価対象企業の商品・サービスに対する継続利用意向、推奨意向を確認した。

負担感が低いほど満足度が高いことが確認されており、用件解決の際に「低負担」と感じた回答者では、直近で利用したサポート機能の満足度が851ポイントと高く、全体平均の710ポイントを大きく上回っている。

次に、今後も商品・サービスを利用したいか(継続利用意向)については、「そう思う」の回答が「低負担」では66%であるのに対し、「高負担」では19%となり、問い合わせの負担感が低いほど継続利用意向が高くなることが分かった。推奨意向についても同様で、「低負担」では48%であるのに対し、「高負担」では10%だった。

本調査によれば、約7割の回答者が用件解決の際に複数の窓口・方法を利用しているが、問い合わせ全体で利用した窓口・方法の数と、その際の負担感や直近で利用したサポート機能の満足度に大きな差異は確認できなかった。利用した窓口・方法の数にかかわらず、用件解決のための負担感が低いエフォートレスな状態であった場合、満足度だけでなく継続利用意向や推奨意向が高まることが期待できると考えられる。

オムニチャネル環境でのカスタマーサポート運営が進む中、複数チャネルを利用することに対する利用者の抵抗感は少なくなっていると考えられる。それぞれの用件解決に適したサポートチャネルへと、利用者を負担なくスムーズに誘導できるよう、企業が提供するサポート窓口・方法全体での仕組み作りが重要といえよう。

*1高負担は「非常に労力がかかった」と「労力がかかった」の合計、中負担は「やや労力がかかった」と「どちらともいえない」と「あまり労力はかからなかった」の合計、低負担は「労力はかからなかった」と「全く労力はかからなかった」の合計。

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J.D. パワー 2023年カスタマーセンターサポート満足度<金融業界編>No.1を発表

総合満足度ランキングは下記の通り。

 

<全国系銀行部門>(対象5ブランド)

第1位:りそな銀行(709ポイント)
「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価。

第2位:三菱UFJ銀行(703ポイント)
「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」のファクターで最高評価。

第3位:三井住友銀行(700ポイント)

※りそな銀行と三菱UFJ銀行の「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」ファクターのスコアは同点。

 

<ネット銀行部門>(対象6ブランド)

第1位:ソニー銀行(736ポイント)
3年連続の総合満足度第1位。「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価。

第2位:auじぶん銀行(727ポイント)

第3位:PayPay銀行(716ポイント)

 

<対面証券部門>(対象5ブランド)

第1位:三菱UFJモルガン・スタンレー証券、野村證券、SMBC日興証券(同点、726ポイント)
三菱UFJモルガン・スタンレー証券は「利用のしやすさ」、「問題の解決や対応に要した時間」の2ファクターで最高評価。
野村證券は2年連続の総合満足度第1位。「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」ファクターで最高評価。
SMBC日興証券は「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」の2ファクターで最高評価。

※野村證券とSMBC日興証券の「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」ファクターのスコアは同点。

 

<ネット証券部門>(対象5ブランド)

第1位:auカブコム証券(727ポイント)
「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価。

第2位:松井証券(718ポイント)

第3位:SBI証券(704ポイント)

 

<生命保険会社部門>(対象15ブランド)

第1位:オリックス生命(749ポイント)
「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」の3ファクターで最高評価。

第2位:東京海上日動あんしん生命(745ポイント)

第3位:ソニー生命(743ポイント)
「利用のしやすさ」、「問題の解決や対応に要した時間」の2ファクターで最高評価。

  ※オリックス生命とソニー生命の「利用のしやすさ」ファクターのスコアは同点。

 

<代理店系損害保険会社部門>(対象4ブランド)

第1位:あいおいニッセイ同和損害保険(743ポイント)
「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価。

第2位:東京海上日動火災保険(736ポイント)

第3位:損害保険ジャパン(729ポイント)

 

<ダイレクト系損害保険会社部門>(対象7ブランド)

第1位:ソニー損害保険(771ポイント)
3年連続の総合満足度第1位。「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価。

第2位:三井ダイレクト損害保険(749ポイント)

第3位:セゾン自動車火災保険(748ポイント)

 

<クレジットカード会社部門>(対象11ブランド)

第1位:アメリカン・エキスプレス・インターナショナル(778ポイント)
3年連続の総合満足度第1位。「利用のしやすさ」、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」、「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価。

第2位:JCB(718ポイント)

第3位:エポスカード(715ポイント)

 

《 J.D. パワー 2023年カスタマーセンターサポート満足度調査SM<金融業界編>概要 》

年に1回、直近1年以内に金融機関において、商品・サービスに関する困りごと解決や各種問い合わせ、情報収集でカスタマーセンターサポート*2を利用した人*3を対象に、利用状況や各種経験、満足度を聴取し明らかにする調査。今回で3回目の実施となる。

■実施期間:2023年7月下旬~8月上旬 
■調査方法:インターネット調査
■調査対象:金融機関においてカスタマーセンターサポートを利用した人(20歳~74歳)
■調査回答者数:27,220人

全国系銀行部門:3,050人/ネット銀行部門:1,920人/対面証券部門:2,200人/ネット証券部門:2,150人/生命保険会社部門:5,850人/代理店系損害保険会社部門:2,500人/ダイレクト系損害保険会社部門:3,000人/クレジットカード会社部門:6,550人

総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターに関するユーザーの評価を基に 1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。顧客満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度が大きい順に、「利用のしやすさ*4」(28%)、「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」(25%)、「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」(24%)、「問題の解決や対応に要した時間」(22%)となっている(カッコ内は影響度)。 

*2「コールセンター」「オペレーターによるチャットサポート」「自動応答によるチャットサポート」「メール問い合わせ/問い合わせフォーム」「FAQ(よくある質問)ページ)」
*3     既存顧客のみならず、見込み客からの問い合わせ等も含む
*4 「利用のしやすさ」:問い合わせ先の見つけやすさ、利用できる時間帯、待ち時間、使いやすさなど

 

*J.D. パワーが調査結果を公表する全調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。

 

【注意】本紙は報道用資料です。弊社の許可なく本資料に掲載されている情報や結果を広告や販促活動に転用することを禁じます。

 

J.D. パワーについて:
J.D. パワー(本社:米国ミシガン州トロイ)は消費者インサイト、アドバイザリーサービス、データ分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。50年以上にわたり、ビッグデータやAI、アルゴリズムモデリング機能を駆使し、消費者行動を捉え、世界を牽引する企業に、ブランドや製品との顧客の相互作用に関する鋭い業界インテリジェンスを提供するパイオニアです。
J.D. パワーは、北米、ヨーロッパ、アジア太平洋にオフィスを構えています。事業内容の詳細については、https://japan.jdpower.com/jaをご覧ください。

 

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