Press Release

若年層は事前情報収集チャネルと実際の契約満足度にギャップ

訂正版:2020年1月10日

 

 CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本浩二、略称:J.D. パワー)は、2019年 生命保険契約満足度調査SMの結果を発表した。

 

情報過多時代、若年層は多チャネルで大量の情報収集をしている

全国の生命保険の世帯加入率は88.7%であるが、若年層(29歳以下)の世帯加入率は全体を下回っており(出典:公益財団法人生命保険文化センター「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」)、新規顧客としての若年層の獲得は、生命保険会社のチャンスかつ課題となっている。

こうした背景を踏まえ、若年層に焦点をあてて当調査の結果を見てみると、過去1年以内に生命保険に加入した人の情報収集源として「家族や親戚」「友人・知人」からとする割合がほかの年齢層に比べ高く、加えて「比較サイト」「クチコミサイト」などウェブサイトを情報源とする割合も高くなっているのが確認できた。若年層がリアルな口コミやウェブサイトによる多様な情報を活用し、情報収集を行っていることが見て取れる。また、若年層ほど収集した情報をベースに、比較検討した保険会社の数や見積もり依頼社数が多く、保険商品選びの情報収集において積極的である姿勢もうかがえた。

 

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出典:J.D. パワー 2019年生命保険契約満足度調査SM

 

“背中を押されての契約”より、保険会社や代理店の対応が決め手になると満足度は高まる

一方で、特に20代に限ってみると、 “積極的な情報収集のプロセス”と“契約の決め手や満足度”の間にはギャップがあることもわかった。下のグラフの通り、契約の決め手は、20代でみても家族や知り合いとのお付き合いや営業担当者の勧めといった理由での割合が21%と最も高いが、この様に、いわゆる人に背中を押された形での契約をした場合の満足度は低い。反対に「支払い保険料が安かった」「家族、友人、知人に良い評判を聞いた」「自分にあった保険商品や保険プランだった」が決め手になっていると、契約時満足度が高い傾向もみられた。

当然、十分納得をした上で契約をしていれば満足度は高くなるが、この傾向は、生命保険に興味関心を持ち積極的に情報収集を行っている若年層に対し、実際の契約時には納得できるだけの情報が提供されていない可能性があることを示している。若年層の顧客獲得に向け、契約時に保険に関するリテラシー向上、理解促進に努めることが顧客満足を高め、さらには、中長期的なロイヤルティの醸成や契約後の離反回避に向け有効であるといえるだろう。

 

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出典:J.D. パワー 2019年生命保険契約満足度調査SM

 

昨年に続きプルデンシャル生命が総合ランキング第1位

 顧客満足度ランキングは、ランキング対象26社中プルデンシャル生命が737ポイントで総合満足度第1位となった。ファクター別にみると「顧客対応」「商品提供」「支払保険料」「手続・書類」の全ファクターでトップの評価となった。第2位はソニー生命(709ポイント)、第3位は東京海上日動あんしん生命(699ポイント)で昨年の第4位から順位を上げた。 

 

《J.D. パワー 2019年生命保険契約満足度調査SM概要》

直近1年以内に生命保険を新規契約・更新手続きを行った顧客を対象に、契約プロセスにおける保険会社に対する満足度や各種活動実態を調べる調査。

■実施期間:2018年12月 ■調査方法:インターネット調査 ■回答者数:10,730人

保険契約総合満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度の大きい順に、「顧客対応」(34%)、「手続・書類」(28%)、「支払保険料」(20%)、「商品提供」(18%)となっている(カッコ内は影響度)。   さらに、これらのファクターにおける複数の詳細項目に対する評価を基に、顧客の総合的な満足度(1,000点満点)を算出している。

 

*J.D. パワーが調査結果を公表する全調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。

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