Press Release

生保契約時、保険ショップより訪問型が高い満足度

2016年生命保険契約満足度調査  =契約窓口別分析=

報道用資料

<当資料の要約>

  • 生命保険契約時の総合満足度は訪問型乗合代理店がもっとも高く、次いで来店型保険ショップ、保険会社の営業担当者が続く。
  • 訪問型乗合代理店は「顧客対応力」が高く、知識・提案力が高いことが高評価の要因。

CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー アジア・パシフィック(本社:東京都港区、代表取締役社長:鈴木郁、略称:J.D. パワー)は、本年3月3日に発表された2016年生命保険契約満足度調査を再分析し、契約窓口別の生命保険の契約行動や満足度に関する考察を行った。

 

 ◆敷居の低い来店型保険ショップ、知識・提案力の高い訪問型◆

 昨今、生命保険の販売において銀行などの金融機関での保険契約や保険会社のホームページ経由など販売形態が多様化し、代理店の中でも来店型保険ショップが台頭するなど、保険販売を取り巻く環境が変化している。生命保険の契約窓口としては「保険会社の営業担当者」が45%で最も多いが、「来店型保険ショップ」(10%)「郵便局」(6%)「郵送」(6%)「保険会社のホームページ」(5%)「銀行などの金融機関での保険契約」(5%)「訪問型乗合代理店」(4%)にも広がっている。

契約窓口別の生命保険会社の総合満足度は、アポイントをとって顧客の元を訪問する「訪問型乗合代理店」が671ポイントでもっとも高く、次いで「来店型保険ショップ」(654ポイント)、「郵便局」(643ポイント)、「保険会社の営業担当者」(637ポイント)が続く(図1)。

【図1】契約窓口別生命保険会社に対する契約総合満足度(1,000ポイント満点)

 


来店型保険ショップで契約した理由としては、「無料で相談が出来た」「中立的な立場で、自分に合わせた提案をしてくれた」「幅広い保険商品から選べた」「自分の都合で来店できる」をあげる割合が訪問型乗合代理店よりも高く、来店型保険ショップが保険契約者にとって相談しやすく、選択の幅を与えてくれる存在であることがうかがえる。一方、訪問型乗合代理店の場合は、「担当者の知識が豊富」「知人や職場などの付き合い」「加入後のアフターフォローが良かった/良さそう」など、担当者自身や人とのつながりという要素が来店型保険ショップよりも多くあげられている。

また、顧客との付き合いの長さにも両者には違いが見られ、来店型保険ショップは8割が「1年未満」であるのに対し、訪問型乗合代理店の場合は「2年以上」が4割強となり、顧客と担当者の間で信頼関係が出来ている様子がうかがえる。

満足度という観点からは訪問型乗合代理店は、「顧客対応」の満足度が来店型保険ショップよりも高く、営業担当者の「保険に関する知識」「自分のニーズに合った保険商品やプランの提案」「問い合わせへの対応の迅速さ」といった『知識・提案・対応力の高さ』が強みとなり、総合満足度の高さにつながっているといえる。

 来店型保険ショップの場合、生命保険を検討している消費者が気軽に相談でき、選択肢の幅が広いという点で選ばれている様子がうかがえるが、今後も顧客の満足度を向上させ、ひいては継続契約や追加加入を促進させるためには、敷居の低さのみならず、顧客の信頼に足る知識や提案力を担当者がさらに習得していく必要があると考えられる。

 

<調査概要>

2016年生命保険契約満足度調査

当調査は、本年3月3日に発表されており、直近1年以内に生命保険を新規契約・更新手続きを行った顧客を対象に、契約プロセスにおける生命保険会社に対する満足度や各種活動実態を調べたものである。2015年12月にインターネット調査を実施し、12,947人から回答を得た。

 満足度の測定にあたっては、「顧客対応」、「手続・書類」、「支払保険料」、「商品提供」の4つのファクター(要素)を設定し、各ファクターの総合満足度に対する影響度をもとに、総合満足度スコアを算出した(1,000ポイント満点)。

*J.D. パワーが結果を発表する調査はすべてJ.D. パワーが第三者機関として自主企画により実施したものです。