Press Release

多くの利用者が大手3キャリアサービスからの切り替えに満足。特にコスト面。ガラケーからの移行者も多い。一方で、通信品質や手続き・サポート対応については一部悪化の指摘が見られる。

mineoとDMM mobileが顧客満足度第1位

 

報道用資料                                                              

 

 

2017年格安スマートフォンサービス/格安SIMカードサービス顧客満足度調査

 

 


<当資料の要約>

  • 多くの利用者が大手3キャリアサービスからの切り替えに満足。特にコスト面。ガラケーからの移行者も多い。一方で、通信品質や手続き・サポート対応については一部悪化の指摘が見られる。
  • 移行時に多くがデータ通信容量プランを見直し。
  • mineoとDMM mobileが顧客満足度第1位。

 

 


CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー アジア・パシフィック(本社:東京都港区、代表取締役社長:鈴木郁、略称:J.D. パワー)は、2017年格安スマートフォンサービス/格安SIMカードサービス顧客満足度調査の結果を発表した。

 

当調査は大手3キャリアサービス(docomo, au, SoftBank)以外の携帯電話会社またはMVNOが提供するサービスでスマートフォンを利用している全国の20~64歳男女(法人利用除く)を対象に、契約先サービスに対する満足度を明らかにするものである。第1回目となる今回は2017年4月にインターネット調査を実施した。当調査では端末の調達方法別に、契約先の事業者からスマートフォン端末も一緒に購入したユーザー(格安スマートフォンサービスユーザー)と、SIMカードのみを購入(契約)してスマートフォンを利用しているユーザー(格安SIMカードサービスユーザー)に分けて調査を行い、それぞれ4,000人から回答を得た(総計8,000名)。

 

◆総じて高い顧客満足度◆

格安スマホ/SIMカードサービスの顧客満足度は高い。別途実施しているdocomo, au, SoftBankを対象とした大手キャリアサービスの満足度調査結果と比べて総合評価が高く、多くの利用者が切り替えたことに満足している様子がうかがえる。スマホ端末セット購入者、SIMカード単体購入者どちらにおいても、6割以上が切り替えて総じて「良くなった」としており、特に費用面に対しては7割以上の利用者が良くなったと評価している。例えばスマートフォン端末を分割払いで一緒に購入した利用者では月3,000円以上支払いが減ったというケースが半数となり、多くのユーザーが携帯電話に関する毎月の支払金額の削減を実感していると推察される。

また、直前に加入していた大手3キャリアサービスでは、スマートフォン以外の携帯電話(フィーチャーフォン=いわゆるガラケー)を利用していたというユーザーも多い。SIMカード単体購入者では約3割、スマホ端末セット購入者では約5割と半数となっている。スマートフォンを使ってみたいが費用が増えてしまうことで踏みとどまっていたような層も、この格安スマホ/SIMカードサービスが取り込んでいる様子がうかがえる。

 

格安スマホ/SIMカードサービス利用者のデータ通信容量の契約内容をみると、スマホ端末セット購入者、SIMカード単体購入者ともに、全体として1GBや2GB、3GBまでといったプランへの加入が多く、合計で7割を占めている。大手キャリアサービスからの切り替えの特徴として、以前の契約では1GBや2GBまでといった小容量プランを利用していたユーザーは、その半数が1~2GBほど契約容量を増加させている。反対に5GB以上といった比較的データ容量の大きいプランで利用していたユーザーは、その大多数が3GBまでといったプランに契約内容をダウンサイズしている。多くの利用者が格安スマホ/SIMサービスへの切り替えを機に自分の使い方にあった適切なプランを再考して契約していることがうかがえる。このような行為も高いコスト満足につながっていると推察される。

 

その一方で、通信品質と手続き・サポート対応については、切り替えて「悪くなった」という回答も見られた。通信品質に関しては利用者の2割程度が悪くなったとしており、つながりにくいと感じる時間帯として12時~13時の時間帯に加えて、17時~21時といった夕方~夜間に対する指摘も多い。今後、改善を望む点として、通信品質の向上を求める声が最も多かった。

また、手続き・サポート対応面については、特にスマートフォン端末もセットで購入する傾向の強いシニア層で「悪くなった」という回答が多い。今後の改善希望として、店舗でのアフターサポートの充実やコールセンターの対応強化をあげる傾向も強かった。格安スマホ/SIMサービス利用者全体では、今後の契約先再検討の際に従来からの大手3キャリアサービスも検討したいとする人は1割程度に留まるが、サポートが悪くなったとするユーザーでは2割にまで回帰検討意向が増える特徴が見られている。

通信品質もサポートも“安さ”とのトレードオフとなる側面が強い要素ではあるが、特にサポート体制面に対しては、シニア層や技術サポートが必要な初心者層等の利用維持、また新規獲得という観点においても、各社知恵の絞りどころである。

 

◆mineoとDMM mobileが各セグメントで満足度第1位◆

格安スマートフォンサービス(スマートフォン端末セット購入者)における顧客満足度は対象とした7サービス中、ケイ・オプティコムが提供するmineoが総合満足度第1位となった(622ポイント)。mineoは「通信品質」、「各種費用」、「サービスメニュー」、「手続き・サポート対応」の4つのファクターすべてにおいて全体平均以上の評価を得ている、中でも「手続き・サポート対応」で7社中、最も高いスコアとなっている。総合満足度第2位はUQ mobile(618ポイント)、第3位はFREETEL(615ポイント)となった。UQ mobileは「通信品質」で、FREETELは「各種費用」でそれぞれトップスコアを得ている。

 

格安SIMカードサービス(SIMカード単体購入者)における顧客満足度は、対象となった10サービス中、DMM mobileが総合満足度第1位となった(652ポイント)。DMM mobileは4ファクター全てにおいて平均以上のスコアとなっており、「各種費用」でトップ評価となっている。また「手続き・サポート対応」についても平均を大きく上回る評価を得ている。第2位はmineo(647ポイント)、第3位はUQ mobile(641ポイント)となった。

 

顧客満足度の測定にあたっては4つのファクター(領域)を設定し、それぞれに関連する詳細項目に対する評価を基に総合満足度スコアの算出を行っている(1,000ポイント満点)。各ファクターの総合満足度への影響力は、格安スマートフォンサービス(スマートフォン端末セット購入者)では、「通信品質」(24%)、「各種費用」(29%)、「サービスメニュー」(23%)、「手続き・サポート対応」(25%)となっている。格安SIMカードサービス(SIMカード単体購入者)では、「通信品質」(29%)、「各種費用」(31%)、「サービスメニュー」(21%)、「手続き・サポート対応」(18%)となった。

 

*J.D. パワーが結果を発表する調査はすべてJ.D. パワーが第三者機関として自主企画により実施したものです。

 

 

<ご注意>

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