顧客満足度ランキングは、調査対象となった18社中、プルデンシャル生命が656ポイントで総合満足度第1位となった。同社は「顧客対応」(業界平均+73ポイント)、「手続・書類」(同+43ポイント)、「連絡・案内」(同+41ポイント)の全ファクターで2位以下を大きく上回る最高評価だった。
第2位はソニー生命(638ポイント)、第3位は東京海上日動あんしん生命(624ポイント)で、1位から3位は前年と同じランキングとなった。
◆『基本連絡型活動』は活動量、『案内・提案型活動』はニーズやタイミングが重要◆
基本的連絡活動の実施数と総合満足度の関係 (1000満点) |
本調査では、顧客に対するフォロー活動に関して、『基本連絡型活動』10項目、『案内・提案型活動』10項目の計20項目で活動有無を聴取している。『基本連絡型活動』には「契約内容に関する疑問点などの確認」、「契約内容の説明」、「登録住所や受取人名義の確認」などの項目が含まれ、『案内・提案型活動』には「新商品の案内」、「付帯サービスの案内」、「保険料見直しに関する案内」などの項目が含まれる。
『基本連絡型活動』では、「あった」と回答した項目数が多いほど顧客満足度が高まることがわかった。つまり、基本連絡型フォロー活動は、実施するほど満足度が上がり、実施しなければ下がる、保険会社にとってまさに必須活動であるといえる。
一方で、『案内・提案型活動』では異なる傾向がみられた。5つまでは「あった」と回答した項目数が多いほど満足度が上がるが、それ以上では比例関係はみられなかった。また、具体的に顧客が重視する提案内容としては、「保険料の見直し(増減)に関する案内」、「医療・介護・年金等社会保障制度の説明や案内」「特約の案内」が上位3項目となった。このような結果から、案内・提案型のフォロー活動では、顧客のニーズやタイミングを見極めた活動が重要であることが読みとれる。
保全期においても、顧客との接点創出のためのフォロー活動が重要である。顧客満足度やロイヤルティを高める上で、連絡内容や顧客のニーズに合わせた顧客接点を意識することが鍵となるだろう。
《2018年 J.D. パワー 生命保険保全手続満足度調査概要》
年に一回、生命保険加入後1年超経過し、直近1年以内に請求を行っていない顧客を対象に、保全期にある顧客の実態を明らかにする調査。対象者のうち、直近1年に保全の手続きや問合せを行った経験のある顧客に対しては、問合せや手続きにおける保険会社・保険代理店の活動実態や満足度を聴取している。
実施期間:2017年12月 調査方法:インターネット調査 回答者数:16,489人
保全手続きの総合満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影響度の大きい順に、「顧客対応」(43%)、「連絡・案内」(35%)、「手続・書類」(23%)となっている(カッコ内は影響度)。さらに、これらのファクターにおける複数の詳細項目に対する評価を基に、総合満足度(1,000点満点)を算出している。
*J.D. パワーが調査結果を公表する調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。
