Press Release

コロナ禍で急増したデジタル請求、手続き時間短縮と顧客満足度向上を実現

顧客満足度のカギは損失前の家財リスト作成

 CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である J.D. Power(本社:米国ミシガン州 トロイ)は、現地時間2月25日に、J.D. Power 2021 U.S. Property Claims Satisfaction Study SM(J.D. パワー 2021年米国住宅保険請求対応顧客満足度調査SMの結果を発表した。
 本調査は、年に1回、米国の住宅保険の加入者のうち、請求手続きを行ったことのある顧客の住宅保険会社に対する満足度を測定している。

 

 DX(デジタル・トランスフォーメーション)は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、住宅保険業界にとって単なる流行語以上のものだった。保険金の査定や支払いの迅速化は、過去最高水準の顧客満足度のカギとなった。
 本調査は新型コロナウイルスの感染拡大前後の住宅保険の請求手続の顧客満足度や顧客体験を聴取したものである。この調査によるとデジタル・チャネルによる請求や査定が顧客に受け入れられ、更に、保険会社が画像や動画を使用して査定をするケースが増加していることがわかった。完全にデジタルでの請求手続きを行った場合、デジタルでの請求手続が不調で非デジタルでの手続を強いられた顧客と比べ、支払までの平均時間が最大で5.5日短縮され、本調査の14年の歴史の中で過去最高の顧客満足度を達成した。

 

2021年の調査の主なポイントは以下の通り:

デジタル請求ツールの利用増加は、より迅速な支払と満足度の向上に繋がった

 デジタル請求ツールの利用率が過去最高となる中で、住宅保険請求対応の総合満足度は本調査実施以来最高の883ポイント(1,000ポイント満点)を記録した。住宅所有者がデジタル請求ツールを利用して請求手続き(見積りと損害発生通知を含む)を行った場合、デジタル請求ツールが不調で非デジタルでの手続を強いられた顧客と比べ、支払までの平均時間が最大で5.5日短縮された。

顧客満足度のカギは損失前の家財リスト作成

 モバイルアプリや保険会社提供のソフトウェアを利用して補償対象の家財リストを作成した割合は、2018年から+33%の増加を記録している。顧客が損失前に家財リストを作成した場合、損失後に作成した場合よりも3.4日早く支払を受けており、総合満足度は、19ポイント高くなっている。インシュアテック会社が提供するゲーミフィケーション*1のように若い顧客にアピールでき、顧客のエンゲージメント向上に効果的と言えるだろう。

*1 ゲーム的要素を顧客との関係構築に利用する取り組み

デジタル請求のプロセスにおける不備、顧客満足度に影響

 顧客が一貫してデジタルツールで請求を完結した場合、総合満足度が向上し、支払までの時間が短縮されるが、完結できなかった場合、総合満足度は低下する。具体的には、デジタル請求を試みて失敗した請求者の満足度は、デジタル・チャネルを全く利用していない請求者と比較して著しく低くなっている。顧客体験がデジタルからオフラインに戻り、顧客が同じ結果を得るためにより多くの時間とエネルギーを費やすようになると、デジタル・チャネルへのプロセスは途切れる。

デジタル請求がより一般的に

 従来、複数の保険に加入している人や高齢の顧客は、保険に一つしか加入していない人やY世代、Z世代*2と比較して高い顧客満足度を示し、請求手続きのなかでより多くのKPI*3を経験する傾向が強い。しかし2020年には、デジタル・チャネルを利用して保険金請求を行う顧客は、保険会社と複数の保険契約をしているかどうかに関わらず、安定した満足度スコアと達成されたKPIの数においてより均質な顧客体験を得ていた。さらに、Y世代、Z世代全体の満足度はオンラインとオフラインの両方で同様であるが、ベビーブーマー世代の満足度はオンラインでの請求では30ポイント近く低下する。

*2 J.D. パワーでは、1946年より前に生まれた人をプレブーマー世代、1946-1964年に生まれた人をベビーブーマー世代、1965-1976年に生まれた人をX世代、1977-1994年に生まれた人をY世代、1995-2004年に生まれた人をZ世代と定義している。Y世代の中で、特に1982-1994年に生まれた人をミレニアル世代と定義している。

*3 顧客満足度に影響を与える実態項目

 

J.D. パワー インシュアランス・インテリジェンス部門シニアコンサルタント、ロバート・ラジアックのコメント「保険会社は長らく事故連絡の際にデジタル・チャネルを利用することや、請求時に必要書類作成する際にモバイルアプリやソフトウェアを利用することを顧客に強く勧めてきた。しかし新型コロナウイルスの感染拡大前までの利用率は頑なに低いままであった。ところが昨年、利用率は大幅に増加し、請求対応の迅速化といった直接的なメリットと、すべての顧客に対してより一貫性のある請求プロセスの提供といった副次的なメリットを生んだ。今重要なのは、デジタル・チャネルを利用した請求手続きに綻びを生じさせているいくつかの長引く問題に対処し、利便性の向上とベストプラクティスの遵守を継続的に行うことである。」

 

顧客満足度ランキング

第1位:MetLife(メットライフ)(904ポイント)

第2位:Auto-Owners Insurance(オートオーナーズ)(900ポイント)

第3位:Chubb(チャブ保険)(896ポイント)

 

《J.D. パワー 2021年米国住宅保険請求対応顧客満足度調査SM概要》

年に1回、米国の住宅保険会社の請求手続きに対する満足度を聴取し明らかにする調査。今年で14回目の実施となる。

■実施期間: 2020年4月~11月  ■調査方法:インターネット調査 

■調査対象:住宅保険の加入者のうち、過去9か月以内に請求手続きをしたことのある顧客

■調査回答者数:6,112人

総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を 基に 1,000 ポイント満点で総合満足度スコアを算出。顧客満足度を構成するファクターは総合満足度に対する影響度が大きい順に、「保険金支払」、「顧客対応」、「損害発生通知」、「損害査定プロセス」、「修理プロセス」の5ファクターとなっている。

 

*本報道資料は、現地時間 2021年2月 25日に米国で発表されたリリースを要約したものです。

原文リリースはこちら 

https://www.jdpower.com/business/press-releases/2021-us-property-claims-satisfaction-study

*J.D. パワーが調査結果を公表する全ての調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。

【ご注意】本紙は報道用資料です。弊社の許可なく本資料に掲載されている情報や結果を広告や販促活動に転用することを禁じます。

J.D. パワーについて:
J.D. パワー(本社:米国ミシガン州トロイ)は消費者のインサイト、アドバイザリーサービス、データ分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。50年以上にわたり、ビッグデータやAI、アルゴリズムモデリング機能を駆使し、消費者行動を捉え、ブランドや製品との顧客の相互作用に関する鋭い業界インテリジェンスを、世界を牽引する企業に提供するパイオニアです。

2021US_PropertyClaims_Rankingchart
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