J.D. Power Studies

自宅のWi-Fi、約半数が“突然切れる/Wi-Fiにつながっているのにネットにつながらない”

 顧客満足度(CS)調査や消費者動向に関するリサーチ・コンサルティング会社である株式会社J.D. パワー ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本浩二、略称:J.D. パワー)は、この度、国内の一般消費者13,680人を対象に、「J.D. パワー2021年固定ブロードバンド回線サービス顧客満足度調査SM」を実施致しました。

  昨年の新型コロナウイルス感染症の拡大以降、テレワークや、各種オンラインサービスの利用など家庭内でのインターネット利用シーンが大きく変化しています。今回、当調査結果の中から、家庭におけるWi-Fi接続の使用環境や不具合事象などを取りまとめました。

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※本リリース内容の転載にあたりましては、出典として「J.D. パワー調べ」という表記をお使い頂けますようお願い申し上げます。
【注意】本紙は報道用資料です。弊社の許可なく本資料に掲載されている情報や結果を広告や販促活動に転用することは禁じます。

 

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戸建、集合住宅に関わらず9割以上が自宅にWi-Fi環境あり
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自宅のインターネット回線をWi-Fi接続して利用しているユーザーは戸建・集合住宅に関わらず約9割となりました。自宅にWi-Fi環境があるということは今やスタンダードになっていると言えます。

 

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「突然切れる/Wi-Fiにつながっているのにネットにつながらない」が約半数と最多
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自宅でのWi-Fi不具合の上位は、①接続が突然切れる/Wi-Fi接続ができているのにインターネットにつながらなくなる(49%)、②電波が届かない・つながりにくい部屋・場所がある(44%)、③接続時に通信速度が遅くなる部屋・場所がある(43%)という結果に。

約半数が突然ネットにつながらなくなるという不具合を指摘しており、多くのユーザーがストレスを感じている実態が浮かびます。これら一連のWi-Fi不具合は戸建住まいのユーザーのほうが指摘が多い傾向となりました。

 

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約2割が5年超、同じルーターを継続して利用
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現在使用しているWi-Fiルーターの使用期間については、半数超(57%)は3年以内となっているものの、 5年超同じルーターを使い続けているユーザーも2割以上(21%)おり、そのうち市販ルーター利用者では25%となりました。

Wi-Fiの不具合解消方法の一つとして、Wi-Fiの電波性能の改善・向上のために最新のWi-Fiルーターへ買い替える(交換する)といった解決策がありますが、やや古い世代のルーターを5年以上利用しているユーザーも多いことがうかがえます。

 

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Wi-Fiの接続品質向上のための中継器やメッシュWi-Fiの利用は4分の1に留まる
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Wi-Fiの電波強度が弱かったり通信スピードが遅くなる部屋や場所があるといった状況への対応策として中継器やメッシュWi-Fiといった機器の導入があります。

しかし実際には、これらの機器を利用しているユーザーはまだ25%にとどまっていることがわかりました。なお、Wi-Fiの不具合指摘の多い戸建住宅ユーザーにおいてはこれら機器の導入が集合住宅ユーザーよりも多い傾向となっています。

 

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 新型コロナ拡大以降のインターネット回線利用に関して発生した事象について調べたところ、回答の多いものから順に「自分自身のインターネット利用時間が増えた(23%)」、「自分以外の同居家族・同居人のインターネット利用時間が増えた(14%)」、「テレワークや仕事で利用する機会・時間が増えた(13%)」「データ通信量の大きいサービスの利用や、サイズの大きいファイルを扱う機会が増えた(10%)」という結果になりました。

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また、インターネット利用目的について調べたところ、「動画や映像サービス」、「音楽再生・楽曲サービス」、「オンラインゲーム」、「オンラインストレージ」といった様々なオンラインサービスの利用が一年前の調査結果と比べ増えています。また、「ビデオ通話(WEB会議)ツール」や「テレワーク」での利用も2割前後となっています。

コロナ禍での「自宅で過ごす時間」の増加を背景に、コロナ前と比べ、自宅でのインターネットの使われ方や利用状況が大きく変化したことがうかがえます。

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J.D. パワー ジャパン  GBI部門 通信・テクノロジーインダストリー  シニア・ディレクター 野本達郎のコメント

 昨年春の新型コロナウイルス拡大以降、自宅でのインターネット利用環境は大きく変化しました。テレワークでの利用や、VODサービスなど様々なオンラインサービスの利用が広がっています。パソコンだけではなく、スマートフォンやテレビなど多くの機器でネットにつなぐことが一般的になってきています。このようなネットライフに不可欠となる「Wi-Fi」ですが、調査では多くの利用者が“突然つながらなくなる”といったストレスを抱えていることが明らかになりました。インターネットは今やあらゆる生活シーンで必要不可欠なものとなっていますが、ネットにつながらない原因が何にあるのかを特定することは一般ユーザーには難しいと言えます。Wi-Fi環境側の問題であったとしても、ユーザーにとってはインターネット接続サービス自体の不具合と捉えるケースも考えられます。

 インターネット回線事業者においては、これらWi-Fi環境におけるユーザーの不具合経験やストレス実態を見据え、より高性能なルーターの提供(交換)や、中継器やメッシュWi-Fiといったつながりやすさ改善に向けたオプション機器の提供も視野に入れていくことが、この先さらに重要となっていくと考えられます。また、これら自宅Wi-Fi環境まで含めたトータルでのサポート力も、顧客満足の観点からも従来以上に大切になっていくと思われます。

 

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■実施期間:2020年12月
■調査方法:インターネット調査
■調査対象:固定ブロードバンド回線サービス(光ファイバーもしくはCATV)を家庭で利用する全国の20~74歳男女(世帯内の固定インターネット回線選定関与者)
■回答者数:13,680人

※本調査のプレスリリースはこちらでご覧いただけます。
https://japan.jdpower.com/ja/press-releases/2021_Japan_Wireline_Broadband_Internet_Service_Satisfaction_Study

 

J.D. パワーについて
J.D. パワー(本社:米国ミシガン州トロイ)は消費者のインサイト、アドバイザリーサービス、データ分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。50年以上にわたり、ビッグデータやAI、アルゴリズムモデリング機能を駆使し、消費者行動を捉え、世界を牽引する企業に、ブランドや製品との顧客の相互作用に関する鋭い業界インテリジェンスを提供するパイオニアです。

 

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